_ 雨 上 が り に 広 が る 一 等 星 。 ページ15
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向井「 なぁ、俺の事分かっとったん? 」
暫くして練習を辞め、一緒に帰ろうや、の一言で康二くんと帰ることになった。
事務所を出て、2人で歩いていた。
姫宮「 え? 」
向井「 今日俺に話しかけてくれたやん? 」
姫宮「 見てれば何となくなにわ男子のことで引っかかったんだろうなと思って。気付いたら声掛けてました 」
向井「 何となくて…バレとったなんてなあ… 」
少し申し訳なさそうに縮こまる康二くん。
姫宮「 何で私が、って思ったんでしょう?自分は入れないのに 」
向井「 …おん… おもっ、た、 」
少し言いずらそうに話す康二くん。
私だってそう思う、ここに私は必要ないと今でも思っている。
姫宮「 それが普通です。そんな気にしないでくださいね 」
向井「 でもなあ… 」
姫宮「 急に入ってきた関東のよく知らない女子となるとそうなる他ありません。大橋くんと室くんは例外です 」
向井「 … 」
姫宮「 生半可な気持ちでやってるわけではないんですよ。甘く見られては困ります 」
それでもここにいる理由は、一度決意したから。
向井「 …何や、強いなぁ。ええ子やね 」
そう言って康二くんは私の頭を撫でた。
とても優しく、撫でてくれた。
それが気持ち良くて私は目を細めた。
向井「 無理はせんでな?今日からは俺も居るんやで 」
今日一の優しい声で話してくれる。
この心地良い優しさ、SnowManに居た時と同じ……
姫宮「 …!ふふ、康二くんありがとうございます 」
康二くんはその言葉を聞いて嬉しそうに笑った。
向井「 先輩やしな。いっぱい甘やかしたるで? 」
姫宮「 程々にします 」
向井「 別にええのに笑 そういやA、いくつ? 」
姫宮「 え、ああ高校二年生です! 」
向井「 わかっ!!高校生なん!? 」
姫宮「 現役高校二年生ですよ? 」
向井「 えらい大人びた高校二年生やな? 」
姫宮「 ええ?笑ちなみになんですけど、誕生日いつなんですか? 」
向井「 6月21日やで。Aは? 」
姫宮「 覚えておきますね!2月22日です。ちなみに2002年生まれなんですよ 」
向井「 やたらと2が多いな!! 」
姫宮「 そうなんですよね笑 」
たわいもない話をし、お互いのことを少しずつ知った今日。
夜空の一等星が私たちを照らしていた。
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