ドラクエＸＩ 短編集*:.

＊衝動買い ページ37

カミュとセーニャ、ずいぶん親しいわね…
あたしとならいつも口喧嘩になるのに、あいつ、セーニャにはいつも優しいのよね…





そっか。
セーニャはお淑やかで落ち着いているから…か。
あたしは、すぐムキになっちゃうし、思った事はすぐに口に出しちゃうから。



だからカミュとは距離が縮まらないのかしら…？




って！
距離って何よ！距離って！
よく考えたら、私がカミュ(あいつ)の事で悩むなんてらしくないわ！


…それに、きっとセーニャとカミュは付き合ってるんだから……

イレブン「じゃあ、今日はこのまま自由時間で。
夜に集まれば後は好きな場所に行ってもいいよ。」




セーニャ「ホムラの里は、癒されますわね。
のどかで、人びとも穏やかで。
……ああ！気分が落ち着きますわ！
…それで、お姉様は…」




ベロニカ「あーあ！あ、あたし、新しい武器が欲しいんだった！
さ、イレブン！あたしと一緒に買い物に行きましょ！」



イレブン「え？ベロニカ？？？」



カミュ「おい、そんなに慌てて…って、もういねぇし」



セーニャ「…お姉様、どうされたのでしょうか…」



カミュ「イレブンも連れて行かれたしなぁ…
じゃあ、セーニャ。…オレ達もどっかに行くか。」


セーニャ「え？…えぇと……はい…」.









イレブン「ねぇベロニカ？」




ベロニカ「えーっと、あれと、これと…」




イレブン「ベロニカ、どうしたの？」




ベロニカ「あと、これも頂戴！」


店主「全部で6000ゴールドだよ」




イレブン「(これ、ボクのお金なんだけどなぁ…)
…は、はい…」



ベロニカ「ふふん、ありがと♪」









イレブン「ねぇベロニカどうしちゃったのさ、こんなに買っちゃってさ」



ベロニカ「ごめん ごめん。ちょっと買いすぎちゃったわね。
ま、でもそのくらい奮発しても損は無いわよ！
なんたってあたしは…



…！」




あそこにいるの、カミュとセーニャだわ！



また楽しそうに話してる。



…ふぅーん、カミュ(あいつ)、セーニャにはあんな風に笑うのね。





イレブン「…ベロニカ」



ベロニカ「あらごめんなさい。ぼーっとしていたわ。」




イレブン「荷物、オモイ。 宿、帰ロ」





ベロニカ「わわっ！ごめんごめん！あたしも持つからっ！」





ー宿にてー





ベロニカ「(はぁーーっ、なんだか心が全然休まらないわね…



でも、これでいいのよね。




…2人きりにしてあげる事が、あたしにできる些細な事なんだから…

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