☆宝物 ページ4
シュルク「Aも苦労をしたんだね。
でも、その「お稽古」とか、ちょっとやってみたい気がする」
A『はは、そんなに楽しいものではないよ』
シュルク「…あれ、これは？」
シュルクはピンクのオルゴールを手に取った。
私が小さい時から持っているオルゴール。
唯一、小さい時に買ってもらった品。
ピンクの、メリーゴーランド式の可愛いオルゴール。
写真を入れる場所があって中には…
シュルク「へえ…なんだか女の子の趣味なんだね？？この写真のモデルの女の子がタイプなの？」
A『それは僕が小さい時に唯一買ってもらったものらしいんだ。今でも宝物なんだ。
その写真の子は…なんだろうな。
僕が知ってる時からずっとそのまんまなんだ』
言えないよ…
その写真の幼い少女が私だなんて…
シュルク「へぇ……じゃあ、大事な物なんだね。
いいよね、思い出の品はいつ見ても思い出が色褪せない。」
A『シュルクの宝物は…それ？』
シュルク「あぁ、モナドは僕に力を与えてくれる。
乱闘では大活躍さ。
でも、本当は人を守るためにあるんだと僕は思うな。
自由な生活…それが君の望みなら、僕もその道に手を貸そう。
…なんだか、ずっと寂しそうな顔をしているから。」
よく見てるなぁ…この子。
シュルク「さ、続きだよ！
次はこの段ボールだね！！」
あ、それは…
A『それは、ちょっとまってくれないか？！』
シュルク「どうしたの、急に？」
い、いけない…
これを見られたら女子である事がバレてしまう。
A『ぷ、プライバシーってもんがあるだろう？
君も、秘密のひとつやふたつあるはずさ！
ほ、ほら。これは気にしなくていいから、次々！』
とにかくシュルクの気を逸らさなきゃ！
シュルク「…見られてはいけない…
！！わかった！！あの本だね！」
あの本……？？
あぁ、なるほど！
A『あ、あぁそうだ！あの本だ！
僕たち初対面なんだし、そんな話は野暮だと思わないか？
さ、この話はもう終わり！』
こうして私の部屋の片付けが終わった。
シュルクにも協力してもらったお陰でなんとか設置は完了した。
雨も上がったし、ちょっとベランダに出てみようかな。
A『はぁ…いい風』
私がベランダに出て涼んでいると…
「ご機嫌いかがかな？」
A『えっ？！何？！だ、だれ？？！』
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