☆悪魔のような取り引き ページ23
シュルク 「な、なぜ君がその事を…？
……いや、一体なんのつもりかわからないけど、
君には関係ない事だよ」
ジョーカー 「……さぁ、それはどうだろう？」
シュルク 「……何か隠してる？」
ジョーカー 「はは、君こそ何か隠してそうな感じだけど…Aの秘密を、知ってしまったんだろう？」
シュルク 「！！
どうして君がそれを……」
ジョーカー 「おや、Aは俺との関係を君に言っていないのか」
シュルク 「………なっ？！
嘘だ…君との関係なんてAは一言も…」
ジョーカー 「おやおやそれは残念だ。
あなたは俺の事を知らなくても、俺はあなたとAの関係をよく知っている。
全部筒抜けだよ。あの日の事も…ね。
随分と大胆な事をしてくれたもんだ」
シュルク 「なっ…み、見ていたの…か…？」
ジョーカー 「どうかな。
さて俺はそんな事を話に来たんじゃない。
俺は取り引きをしに来たんだ」
シュルク 「…と、取り引き…？」
ジョーカー 「そう。
まずはこれを見ろ。」
シュルク 「！それは…？」
ジョーカー 「これはAの部屋に実際にあった日記だ。
Aに関する今までの事、これからの事が余す事無く書いてある。
極秘情報も…な？これが欲しくは無いか？」
シュルク 「…Aはまだ何か隠してる。それは知っている。
そうだ、僕はまだ本当のAを知ってはいないんだ…わかっていたつもりでいたけど…
今の僕では、君にかないっこないかもしれない…」
ジョーカー 「そう卑屈になるなよ。
この日記を見れば、彼女の役に立てるし彼女の気持ちを理解できる。
彼女はあまり自分を話したがらないからね。」
シュルク 「…で。僕がそれと引き換えに君に差し出すものは？」
ジョーカー 「…俺が手に入れたい物はただひとつ…
お前の持っていて、俺だけでは奪えない物。そう…
"お世話係の権利"を」
シュルク 「なっ…！
そんなの無理に決まってるだろう？！
なんで自らAを手放さなくちゃいけないんだよ？！」
ジョーカー 「…わからないか？
お前がこの日記を手にする事でお前はAに関する情報を全て知ることになる。
俺だけが知っていて、お前だけが知らないのはフェアじゃないだろう？
Aを手放しても失う物は何もない。
結果お前はAに関する情報を手に入れれるし、
俺とも対等に張り合える。
悪くないだろう？」
シュルク 「…くっ…僕は…」
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