☆秘密、拝見いたします。 ページ21
A『シュルク…』
部屋に戻ってみたけれど、そこにシュルクの姿は無かった。
どこに行ったんだろう…
…そうだ、私のあの日記…！
私は慌てて段ボールに近寄った。
中を開けて、誰かが読んだ形跡がないかを確認する。
A『(特に動いている形跡は無い…
だけど、シュルクがこの段ボールを開けたことには間違い無いし…
もしかして、気づいていなかった？
いや、それとも、こっそりと読んで…？
いや、彼はこの日記に関しては触れていなかった。
だから…見られていない…)』
ふぅと息をつくと、静かに日記を奥へとしまう。
シュルクには、この段ボールに触れない約束をさせよう。
もう見てしまったかもしれないけど…
だけど、彼の場合はあの場で日記の事を口に出さなかったから可能性は低い…かな。
ーガシャン！ー
なっ、何？！
部屋の外から音…
行ってみよ！
ジョーカー 「(よし、今だ、モルガナ！)」
モルガナ「(任せてくれ！)」
A『なんでいきなり花瓶が割れてるんだ…？
誰かがぶつけたのかな…
まぁいいや、早く処分しなきゃだね』
.
モルガナ「(あいつが言ってたのは…段ボール！
…そうかこれか！
何々…
この本！それに、これは…
ん？…なんだこのノート…
まぁいいや！1番下に入ってたし、よっぽど見られたく無いノートなんだな！
よーし、こいつをいただくとするぜ！)」
ジョーカー 「…収穫は？」
モルガナ「ばっちりだぜ！さ、早いとこ戻って確認しようぜ！」
ジョーカー 「これが、【お宝】か。
…さて、どんな秘密が隠されているのやら。」
モルガナ「その中にAの知られざる情報があるのは間違いない！
なぁなぁジョーカー！何て書いてんだ！？」
ジョーカー「まぁそう慌てるな。
このノートが手に入っただけでこちらに手柄が上がったも同然だ。
…さて、どれどれ…
ふぅん…
これは……」
モルガナ「なんだよ！なんだよ！早くオレにも見せてくれよ！」
ジョーカー「ふふ、そうか…彼女…
いや、【彼】はこんなふうに…………
彼女は誰にも言えない心の内をこのノートに秘めていたのか。
彼女に纏う、戸惑いの感情…
それを晴らすのが、俺の役目だ」
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