☆新たなる相棒 ページ3
寮に着くと、すぐにタオルと着替えが用意された。
なんでも、ここにいる内は私の世話役をしてくれる戦士がいるらしい。
その人が部屋まで来るからという理由で部屋まで案内してもらった。
下着やサラシは絶対に見られないようにしなきゃ。
…ここでも黙って生きていくのか。
女としての自分を捨てて……
また、周りの人や自分を騙して……
A『……これも、仕方ない…か。』
小さく呟く。
だって、私は生まれながらにして男として育てられたから。
本当は女らしく振る舞いたいのに…
すると、小さくドアがノックされた。
A『……どうぞ』
カチャリとドアが開き、そこには金色の髪をした
綺麗な顔立ちの男の子がいた。
シュルク「…はじめまして、僕はシュルクです。
今日からあなたの身の回りの安全をサポートするお世話係になりました。
宜しくお願いします」
丁寧なその挨拶に、私も頭を下げる。
A『…僕はA、今日からここで雑務として働くことになったんだ。
…宜しくね、シュルク』
シュルク「…宜しくね」
シュルクは私の顔をじっと見つめていた。
なんだろう？
この子の目…とっても綺麗。
シュルク「……」
A『どうかした？』
シュルク「…いや、綺麗な人だなって。
…あは、何言ってんだろう、相手は男だっていうのに…」
ああ良かった
バレてない……
シュルク「何かあったら僕に言って。君の安全は僕が保証する。
最高のパートナーになれるように頑張るよ」
A『ありがとう。頼もしいよ』
シュルク「さて、じゃあまず部屋から片付ける？
段ボールばっかの部屋だもんね」
A『あ、あぁ…ありがとう。でも、多分すぐ片付くよ』
シュルク「…物、少ないんだね。」
A『…うん、僕の家は僕の好きなものを全然買ってくれなかった。
お稽古や武術をやってたりしたっけ。
だから、自由なんて無かったんだ』
シュルク「…そうだったんだ……
僕は、両親がいないんだ。だから家族っていうのが何かわからない。
僕の場合は、仲間がいたから…
その仲間が家族みたいな物かな。
だからこうして君とも家族のようになれたらって思うよ」
A『…家族がいない、か…
仲間が家族って、素敵だと思う。
僕も…もっと自由に生きれたら…』
彼の生き方、ちょっと羨ましいな…
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