【BTS】高嶺の花のテヒョンさん 2

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高嶺の花。

遠くから見るだけで、手に入れることのできないもの、あこがれるだけで、自分にはほど遠いもののたとえ。俺が、入社当時から付けられてたあだ名。


まるで自分が遠ざけられるようでいい気はしないし。



正直、女の人、苦手だった。


少し控えめに狙うように触ってきて、甘えたような1トーン上げた声も、エレベーターで一緒になった時に残る強い香水の匂いが、嫌いだった。



入社して何年経ったか。

Aちゃんと出会って、女性に対しての価値観、変わった。







想像してた猫撫でっぽい声。Aちゃん、なんかゴリラっぽい感じで。鼻を掠める香水の匂いは。聞いたらスーパーの中で1番安い柔軟剤。極め付けはボディタッチ。

Aちゃん、必死に俺の目見て身振り手振りで伝えてくること以外、何もしない。



世界中の女性が俺が嫌いだった女の人と同じかと言ったら確実にそうじゃないけれど、この会社に来てそれしか味わったことのない俺は、それが新鮮で、珍しかった。


だから。傷付けないように王子様を演じたんだ。

でも、そんなの演じてる間に、ジョングクくんに奪われそうになった。








恋をされてる側だったのに、いつの間にか完璧に落ちてる自分に、少しびっくりした。

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