幼馴染は私のことを嫌っている。

6 ページ6

朝、今日もジミンを待っていると、また同じ時間に扉がガチャリと開いた。


お礼を言わなければ…！！






『じ、ジミン！昨日はありが』

JM「うわ、なにお前。近付かないで。きしょい。」




あ、ダメだ。


こう、面と向かって言われると、こう、なんか、カトクの5倍くらい傷付く。





…これはまさか悪い夢なのではないか。


いや、夢であってくれ。







「A、また転んだの？ドジだなぁ。もう、手当てするよ。」


中学生の頃は、こうやって鈍臭い私の手を引いてくれたのだ。









JM「…朝からうざいんだけど。邪魔。」





い、今は…普通に……

横を通り過ぎて行っているではないか！！






やっぱりこれは悪い夢だ。



あり得ない。





じ、ジミンがあんな酷いことを言うはずがない。







寂しい。悲しい。


泣きそうだ。じんわりと目が熱くなるのが分かった。






登校中に恥ずかしいなぁ、たはは…。







と、その時だった。








「うわっ、」


『ひょげっ！…あ、すすすみませんでした……』






ぶ、ぶつかってしまった。


私はやっぱりゴミムシに近い存在なのだ。

こ、これだから幼馴染にすら嫌われるってんだ…







「…なぁ、お前……」


『なっんでございましょうか！？』





て、手首が。

掴まれてるよ。




お金ならないです許してくださいお願いしますお願いします……







「名前は？」

『チンパンジー・ゴリラと言います…』

「は？」

『キム・Aと申します、』





土下座である。よく見たらヤンキーではないか。

き、金髪イケメンのヤンキーさんだ。勘弁してくださいおねげーします…







「ジミンの幼馴染じゃん。」


突然言われたその言葉に顔を上げた。





『……え？』






「なんでもない。俺ミン・ユンギ。じゃーな。」


『…え、いやちょ、』





先を歩いて行ってしまったユンギさん。



…な、何故私を知っている……！！

ま、まさかあの人…








ジミンのストーカーか！！？









な、なんて危ない人と会話を交わしてしまったんだ私は！！


幼馴染ってバレてる…い、命が危ない……！！






でもあの人の名前聞いたことない。だ、誰だ。


まさかジミンの友達だったり…？

で、でも。あの真面目なジミンがあんなヤンキーさんと友達になるわけがない。








『…どういうこったい！！』







あの人誰だよ！！

7→←5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す