ゆるらりるりらゆるゆりら。【幽幻ロマンチカ】

桜が10輪 ページ14

《⁇side》

校門には人だかりができていた

⁇「…邪魔だし。なんでこんなに人混みできてんのさ…」

人混みをかき分けて前に進むと

⁇「千世…？」

それに千世と一緒にいるのは

⁇「鈴里桜花…」

彼女は学園でも有名な存在

有名じゃなくたって嫌でも知っていたと思うけれど

そのまま2人は校庭の方へと歩いていった

誰も2人を追いかけずに、呆然と見ているだけ

⁇「人払い、か…あの姿でそんなことできるなんて相当なレベルだよね」

それにしても、なんであいつと千世が一緒にいるんだろう

⁇「…めんどくさ」

そんなことはどうだっていいか

千世なら自分でなんとかするだろ

俺には、関係ない

けれど

千世は知っているのか？

鈴里桜花は、

妖怪なのに…

ま、いいか

⁇「それも俺には関係ないし…」

俺はまだ呆然としている生徒たちを一瞥してから

校門の外へと歩き出した

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