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先輩 ページ5

私の呟きが聞こえたのか、Nakamu先輩は此方を振り替える。

「あれ、君は―――んぐっ!?」

反射的にNakamu先輩の口を塞いだ。

「…私のこと、覚えてるんですか…?」

「う、うん…。覚えてる、けど…。」

「えっ、AとNakamuさん知り合いなん?」

鬱さんが口にしたAという名前に、Nakamu先輩は首をかしげる。

「…高校時代の後輩なんですよ。…ちょっと彼女のことお借りしますね。」

「お、おん…。」

Nakamu先輩に連れられて、Nakamu先輩の部屋に入る。

「…何で、本名教えないの?」

「…嫌なんです。あの名前。」

「…そっか。ならおれからは何も言わないよ。ワイテメンバーにも何も言わないように、って伝えておくから。」

「…ありがとうございます。」

少しの沈黙の後、Nakamu先輩は呟く。

「でも、もし…Aが本当の名前で呼んでほしいって言うなら…。」

「いいんです。…鬱さんがくれたAが私の名前です。」

「…うん、わかった。」

それだけ話すと、Nakamu先輩は鬱さんの元へと戻る。

「お待たせしました、鬱先生。…この子にも、色々事情があるんで…怒らないであげてください。」

「別に怒ったりはせぇへんけど…。名前…ほんまにええんか?」

「はい。鬱さんがくれたこの名前がいいんです。」

心なしか、鬱さんが照れてるように見えた。

「…おん、わかったわ。」

「A、おれ達はいつでもAの味方だからね。何かあったらすぐ相談してね。」

高校時代と変わらない、優しい笑顔でNakamu先輩はそう言ってくれた。

「…はい。」

良い思い出もなかった…そう思っていたけど…。

Nakamu先輩達と過ごせた高校時代は少し楽しかったかもしれない…。

「いやー、まさかNakamuさん達の後輩やったとは…。」

「私もビックリですよ。」

そう言えば風の噂でうちの高校の卒業生がゲーム実況をやってるときいたことがある。

もしかしてそれがNakamu先輩達だったのかな。

「…鬱さん。」

「ん?」

「…とりあえず、お風呂に入りたいんですけど…私、着替えとか持ってないんで…。」

「ああ、そうやな。とりあえず後日買いにいくとして…今日はソーラさん達から借りよか。」

「はい。」

鬱さんが連絡してくれて、ソーラさんが服の替えを貸してくれた。

初めて着るタイプの服だ…。

「わぁ…Aちゃん、可愛い!似合ってるよ!」

「そ、そうですかね…?でも、ありがとうございます。」

う〜…落ち着かない…。

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さくらもち(プロフ) - ナズーリン推しさん» おお!そうなんですね!無事見つけていただき感謝です…!面白いと思っていただけたなら幸いです〜! (2022年4月4日 7時) (レス) id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
ナズーリン推し - 前見つけて面白かった奴だ!!やっと見つけた! (2022年4月4日 1時) (レス) @page13 id: 17274a9cd1 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - ハレルさん» 最高といっていただけて嬉しい限りです…!完結間近なので最後までお付き合いいただけると嬉しいです…! (2021年10月18日 21時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
ハレル - うん。最高。 (2021年10月18日 20時) (レス) @page43 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)
もみじ - さくらもち@実況者にハマり中さん» 了解です!(`・ω・´)ゞ (2021年10月18日 0時) (レス) id: 55536975a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくらもち | 作成日時:2020年9月14日 2時

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