図書室 ページ21
「こんにちは、Nakamu先輩。スマイル先輩、何処にいるか知ってますか?」
「スマイル?部屋に居なかった?」
「はい、ノックしてみたんですけど、返事がなくて…。」
Nakamu先輩は少し考えた後、あっと声をあげた。
「なら、図書室にいるかも。」
「図書室、ですか?」
「うん。このシェアハウス、図書室もあるんだよ。」
「…え?」
Nakamu先輩に着いていくと、まさに図書室…いや、どちらかというと…図書館と言うに相応しい場所に案内された。
天井まで届きそうな本棚に、本がぎっしり詰まっている。
「因みに…此処もグルッペンさんが作ってくれたんだよ。」
グルッペンさんはこんなに大量の本をどうやって用意したんだろう…。
「スマイルー、いるー?」
コンサートホールのような造りになっているここは、物音1つしない。
Nakamu先輩の声が反響して、本棚の影からスマイル先輩が現れた。
「珍しいね、Nakamu。図書室に来るなんて…あれ、Aだ。」
スマイル先輩は片手に何冊かの本を抱えて、私とNakamu先輩に近づく。
「こんにちは、スマイル先輩。この前借りた本、面白かったです。ありがとうございました。」
「ああ、それで…。わざわざありがとね。」
空いてる方の片手で私から本を受けとるスマイル先輩。
「そういえば、A本好きだったよね?」
「はい。なので暫く此処に居ようかなって…。」
「いいんじゃない。ね、Nakamu?」
「うん。おれも久しぶりになんか読もーっと。」
それぞれ目的の棚へと歩いてくスマイル先輩とNakamu先輩。
私も図書室を時間をかけて一周してみた。
わかったことは…。
「面白そうな本が多すぎる…!」
さっき見た通り、大きな本棚に100冊以上はありそうな本。
どの棚にも面白そうで気になってしまう本が一冊はある。
「A。」
「スマイル先輩。」
不意に名前を呼ばれて後ろを振り替えると、先程とは違う本を抱えたスマイル先輩。
「はい、これ。」
スマイル先輩は5冊ほどの本を私に差し出す。
「え?」
「俺の独断と偏見で何冊か見繕ってみた。さっきの本が好きなら多分、この辺も好きだろうなと思って。読んだら感想、聞かせてね?」
「あ、ありがとうございます…!」
「スマイル〜、ちゃっかり自分だけ好感度あげやがって。」
「ならNakamuもやれば?」
「残念ながらおれとA、本の趣味は合わないんだよ…。」
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さくらもち(プロフ) - ナズーリン推しさん» おお!そうなんですね!無事見つけていただき感謝です…!面白いと思っていただけたなら幸いです〜! (2022年4月4日 7時) (レス) id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
ナズーリン推し - 前見つけて面白かった奴だ!!やっと見つけた! (2022年4月4日 1時) (レス) @page13 id: 17274a9cd1 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - ハレルさん» 最高といっていただけて嬉しい限りです…!完結間近なので最後までお付き合いいただけると嬉しいです…! (2021年10月18日 21時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
ハレル - うん。最高。 (2021年10月18日 20時) (レス) @page43 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)
もみじ - さくらもち@実況者にハマり中さん» 了解です!(`・ω・´)ゞ (2021年10月18日 0時) (レス) id: 55536975a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらもち | 作成日時:2020年9月14日 2時