買い出し ページ12
「チィーッス、A！今暇か？」
「こんにちは、ゾムさん。暇してます。」
「ならちょうどええな！グルッペンに頼まれて、シャークんさんとズシシさんと買い出し行くんやけどAも来ぉへん？」
「行きたいです！」
ゾムさんに着いていき、玄関に行くと既にシャークん先輩とズシシさんが揃っていた。
「おっ、Aちゃんも来るんだね。」
「やっぱ女の子がいるといいね〜。一気に華やかになるよ。」
うんうんと頷くシャークん先輩とゾムさん。
そんなに変わるものじゃないと思うけど…。
「ところで、今日は何を買いにいくんですか？」
「食料の買い出しと…あとA専用のパソコン！欲しいやろ？」
「えっ！？で、でも…。」
「あ、別に実況しろって言ってるわけじゃないよ？でも、この前俺らとボードゲームした時も楽しそうだったし、グルッペンさんがパソコンあった方がもっと色々なゲームができるからって。」
「そうそう、俺達特にマイクラばっかりやってるからね。Aちゃんもやってみなよ。」
「マイクラ…ですか…。」
何度か皆さんの実況を見たことがあるからわかる。
確かに皆さんの実況の大半はマイクラだ。
でも、マイクラって自由度高すぎて私には向いてない気がするんだよな…。
なんて考えてこんでいたのがいけなかったのか、曲がり角で人にぶつかってしまった。
「す、すみませんっ！」
すぐに謝ったが、どうやら相手はご立腹。
「おい…どこに目つけて歩いてんだよ。」
恐怖を感じて思わず後ずさると、ゾムさん達が私の前に出てくれた。
「ちゃんと謝ったんやからええやろ。」
「そうですよ。大人気ないですね。」
煽るような二人の物言いに、冷や汗が流れる。
「ああ？なんやねん、その態度！こっちは被害者やぞ！」
逆上した相手がズシシさんに掴みかかろうとしたところで、ズシシさんは相手の腕を捻りあげる。
「いっ…！？」
「…そう熱くならないでよ、俺も無駄な争いはしたくないんだけどな。」
「っ…元はと言えばお前が―――！」
男性が私を指差した瞬間、三人の声が綺麗に重なった。
「あ”？」
「は？」
「ん？」
…その時やっとわかった。
シェアハウスに来た頃、鬱先生が言っていた言葉。
“ゾムとシャークんさんとズシシさんは怒らせん方がええで。あの人達、戦闘狂っぽいとこあるからな。”
…今の綺麗に重なった三人の言葉には、ものすごく凄みがあった…。
男性は小さく悲鳴をあげて逃げていった…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらもち(プロフ) - ナズーリン推しさん» おお！そうなんですね！無事見つけていただき感謝です…！面白いと思っていただけたなら幸いです〜！ (2022年4月4日 7時) (
レス) id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
ナズーリン推し - 前見つけて面白かった奴だ!!やっと見つけた！ (2022年4月4日 1時) (レス) @page13 id: 17274a9cd1 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - ハレルさん» 最高といっていただけて嬉しい限りです…！完結間近なので最後までお付き合いいただけると嬉しいです…！ (2021年10月18日 21時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
ハレル - うん。最高。 (2021年10月18日 20時) (レス) @page43 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)
もみじ - さくらもち@実況者にハマり中さん» 了解です！(`・ω・´)ゞ (2021年10月18日 0時) (レス) id: 55536975a6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらもち
| 作成日時：2020年9月14日 2時
