堅気(zm×ut) ページ2
変な時間に目が覚めた。
時計を見ると時刻は1:54。
眠ろうにもなんだか目が冴えてしまった。
ホットミルクでも飲めば眠れるやろか。
こっそり自室から抜け出し、キッチンへと向かう。
キッチンには明かりがついていた。
…自分のように寝付けない人でもいるんやろか、そう思ってドアを開けると…。
「…ゾム?」
キッチンにはゾムが立っていた。
「大先生。悪い、起こしてしもた?」
「…いや、目が覚めてしもてな…。ゾムのせいやないで。」
「そうなんか。ホットミルクでも作ろか?」
「お願いしてええ?」
寝起きなのと、好きな人と二人きりという状況に甘えたくなった。
ゾムは頷いて牛乳をカップに注ぐ。
「てか、ゾムは何してん?」
「今日変な時間に寝てしもうて…ついさっき目が覚めてん。まあ大先生と似たようなもんやな。」
「ふぅん?」
レンジがチンと音をたてる。
「はい、どーぞ。」
「どーも。」
ゾムからカップを受け取って、一口ホットミルクを口に含む。
「あ〜…なんかええな…。」
「なぁ、大先生。どうせ眠れないならちょっと話し相手になってや。」
「ええけど、何話すん?」
「そーやな…。…やっぱ思い付かんわ。」
「なんやねん。」
暫くお互い黙ってホットミルクを飲む。
「…なぁ、ゾム。」
「ん?」
「僕がゾムのこと好きやって言ったらどうする?」
「…へ?」
「あっ、いやっ、今の無し!冗談やから!な!?」
「…冗談なん?」
「え?」
ゾムはテーブルに空になったカップを置くと、ジッと鬱の目を見つめる。
普段はフードに隠れて見えない目が、鬱を捕らえて離さない。
「っ、いや…その…。」
「僕は嬉しかったけど、冗談なん?」
「う…。」
「答えてや、大先生。」
その目で見つめられると、何も言えなくなる。
「…好き、やで…。冗談や、ない…。」
鬱の言葉にゾムはフッと表情を和らげて、鬱の頬に手を添える。
「僕も好きやで、大先生。」
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さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - な〜ちゃんさん» ありがとうございます!愛してるゲームとは大分違う感じになりましたが…そう言っていただけて嬉しいです! (2021年10月16日 15時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
な〜ちゃん(プロフ) - とても面白かったです!我は、白尾さんの愛してるゲームする奴が好きですね! (2021年10月16日 14時) (レス) @page34 id: 799da633ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらもち | 作成日時:2019年12月24日 14時