1．関係 ページ1
「おはよう、A。」
「あ、きりやん先生！おはよう。」
「今日は体調どう？」
「今日は元気だよ。」
「そっか、じゃあ後でお散歩行こう。」
「うん！楽しみにしてるね。」
彼、
…というのも、生まれつき体が弱かった私は、よく近宮病院の医院長…つまり、きりやん君のお父さんにお世話になっていた。その内、あまり容態がよくなくなると入院するようになった。
幼い頃の私にとって、入院中は暇でしかたがなかった。遊び相手もいなければ、遊ぶ玩具もない。ただただボーッと、無駄に時間を過ごしている私に話しかけてくれたのがきりやん君だった。
毎日暇だった私にとって、きりやん君は世界の全てだった。きりやん君は私の知らない世界を教えてくれた。今日見たもの、知ったもの、聞いたもの、全部を私に教えてくれて、私はそれを聞くのを毎日の楽しみにしていた。
『オレ、おっきくなったらお父さんみたいなお医者さんになるんだ！そしたら、Aちゃんの病気治してあげる！』
『ほんと？』
『うん、ほんと！約束する！』
『わかった、約束だよ？』
子供らしく指切りして、私ときりやん君は笑いあったのを覚えている。きりやん君がその頃の約束を覚えているかどうかはわからないけど、私はずっとずっと覚えている。忘れたことなんてない。
「それじゃあまた来るから。検温しといてね。」
「はーい。」
きりやん君は病室から出ていってしまい、思わずため息をつく。本当は、きりやん君とずっと一緒に居たい。でも、きりやん君はこの病院を継ぐために、立派なお医者さんになるために…今は研修中なんだ。だから、私だけに構ってるわけにはいかない。それに、きりやん君はできるだけ私に会いに来てくれてる。これ以上我儘を言うわけにはいかない。
私が、きりやん君の夢の邪魔をするわけにはいかない。でも…。
「けほっ、けほっ…。」
やっぱり、きりやん君がいないと寂しいよ…。
「
「あ、はい。」
「36,5…。平熱だね、今日は平気そう？」
「はい、元気です！」
「じゃあそう言っておくね。」
看護師さんとももうすっかり仲良くなった。元々優しかったけど、更に優しくなった気がする。
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さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - よしちゃんさん» ありがとうございます…！まだ四人分しか完成してないのですが、私の小説でキュンキュンしていただけのなら幸いです！ (2022年1月3日 9時) (
レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
よしちゃん - やばい､､､！読んでる間に何回キュンキュンしたことか､､､どの作品も最高ですっ！ちょっとknさんの話から全て読み直してきますねε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(^♢^)┘ (2022年1月3日 8時) (レス) @page16 id: 752f2b57a5 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - つゆさん» kirさんは割りとすぐ決まりましたね…！コメント励みになるのでとっても嬉しいです…！5作目も頑張ります！ (2021年12月30日 9時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
つゆ - krさんバージョンきた…！やっぱkrさんの医者いいっすね〜今回も素敵な作品ありがとうございました！5人目も楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年12月29日 22時) (レス) @page16 id: 5d979c15e9 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - もみじさん» ありがとうございます！カフェは私のWTさん初作品なのでそう言っていただけて嬉しいです〜！私はFAで見かけたESCAPEの動画が面白くて本家を見に行った記憶があります！ついに本買えたんですね！おめでとうございます！ (2021年12月29日 21時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち
| 作成日時：2021年12月28日 2時
