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次の日、俺は知念に呼び出された。
「えっと…知念、どうした?」
「この前の告白。 」
ドキッとした。
そのことで悩んでたわけだし、幾分か心拍数が早くなった気がする。
でも、次に知念から言われたのは予想外すぎる言葉だった。
「それ、なかったことにしていいから。」
「…え?」
「伊野ちゃん、そのことで悩んでるんでしょ?僕のせいで伊野ちゃんがそんなに悩むの、嫌なんだもん。それに、宏太と付き合ったってことは…そういうこと、でしょ?」
「知念…。」
これでいいのかな。
知念本人がなかったことにしていいって言ってるんだから…。
でも………。
「…ごめん、知念。なかったことにはできないし…俺、知念とは付き合えない。」
なかったことになんて、できないよ。
「…それを言われるのが嫌だったからなかったことにしてって言ったのに。」
「…ごめん、けど…。こういうことは、キチンと言わなきゃいけない気がして。」
「…でも僕、諦めないよ?伊野ちゃんのことが好きって気持ちは…よっぽどのことがないと、変わることはないから。」
「うん…ありがとう、知念。」
やっぱり俺の不安は杞憂だったか。
まあ、そりゃそうだよな。
「…ところで、伊野ちゃん。大貴、何か言ってた?」
「へ?大ちゃん?」
何で大ちゃんの名前が…?
「驚いてはいたけど…特に何も。」
「そっか。なんでもないんだ、気にしないで。」
「…う、うん。」
多少の疑問は残ったけど…気にしなくていいんだよね…?
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作者名:さくらもち | 作成日時:2017年8月14日 1時