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「はぁ…。」

なんか、ちょっと気が重い。

別に今すぐ知念と会うわけじゃないけどさ。

でも、ずっと侑の言葉がひっかかってた。

"告白なんて日常茶飯事でしょ。それが私のお兄ちゃんだったってだけ。"

確かに、告白されない日の方が少ない。

確かに、相手が違えばいつものこと。

…けれど、そのどっちとも違うんだ。

「知念…。」

薮と付き合ったって言うのに頭を巡るのは知念のことばかり。

なんてバレたら薮に怒られちゃうかも。

「彼氏より知念なの?」

…え。

「や、薮…。」

まさか現実になってしまうとは。

「何、知念の方が好きだったり?」

「ち、違うよ!ちょっと考え事してて…。」

「ふーん…。」

薮は特にそれ以上追求してこなかった。

「…何も聞かないんだね。」

「聞いてほしかった?」

「…どうだろう。」

誰かに相談はしたい。

でも、それは彼氏にするべき相談なのかな。

「あんまり伊野尾の嫌がることはしたくないからさ、相談にはのってあげたいけど言いたくないなら言わなくて良いよ。」

「…薮ってほんとヘタレだよね。なんでそこで引いちゃうかな。」

「お前のためを思って言ってんのに…。」

「ほんとのことじゃん。」

そんな風に薮と言い合ってたら、ちょっと元気でたかも。

ありがとね、薮。

薮自身はそんなつもりなかったんだろうけど。

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作者名:さくらもち | 作成日時:2017年8月14日 1時

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