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…暇だなぁ。
応援団がいるから俺が応援する必要ないんだよね。
｢伊野ちゃんっ！｣
｢知念。さっきぶりだね〜、知念は応援団じゃないんだ。｣
｢人の前に立つの向かないからね。まあ、僕は常にナンバーワンだし。｣
ナンバーワン、か…。
｢でも、僕…伊野ちゃんにどうしても勝てないことがあるんだよね。｣
｢…そんなの、ある？｣
知念はさっきも言ったけど運動神経が良い。
そして頭も良い。
おまけに可愛いときた。
そんな知念に俺が勝ってるところなんて…。
｢可愛さ。｣
｢…え？｣
｢伊野ちゃんは僕より可愛い。｣
…明日は雪でも降るんじゃないだろうか。
知念が、俺のこと可愛いって…。
…いや、知念は割りと俺のこと褒めてくれてはいたし可愛い発言も始めてじゃないけど…。
｢…あのさ、伊野ちゃん。体育祭の企画伊野ちゃんのためって言ったけど…僕のためでもあるんだよね。｣
｢…それって、どういう…。｣
｢僕が伊野ちゃんをほしいんだ。｣
それは、受け取り方によっては告白ともとれる。
｢…告白？｣
｢そうだって言ったらどうする？｣
｢………わかんない。｣
今だって、状況だけ見れば薮と付き合ってるのと同じ。
でも、別にお互い好きあってるわけじゃないし…。
｢そっか…。じゃあさ、伊野ちゃん…僕と付き合ってみない？｣
｢…え、でも、それは…。｣
｢宏太には僕から説明しておくからさ。僕なら伊野ちゃんのこと宏太より楽しませる自信あるよ？｣
｢ち、ちね…。｣
｢僕、伊野ちゃんが好きなんだ。｣
…体育祭どころじゃないんだけど。
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作者名：さくらもち
| 作成日時：2017年8月14日 1時
