リアルへ2 ページ23
「え〜、だってシャークんとNakamu先輩ばっかズルいです…。僕だってA先輩と一緒に登下校したいけど、家の場所正反対なんですもん…。」
「早起きすればいいだけじゃね…？」
「わかってるけど寝るのも好きなんだもん…。」
彼は一個下の後輩、Broooock君。シャークん君と同じように私によく懐いてくれている。…多分好意なんだろうけど。
「そろそろHR始まるんで教室行きますね。はい、Broooock君離れてー。」
Nakamu君に引き剥がされてBroooock君は渋々離れる。
「はぁ〜い…。A先輩、また放課後に！」
「うん、またね。」
四人と分かれて私とNakamu君は教室へ。教室の扉を開けようとしたところで目を引く金髪が揺れる。
「あ、Aさん、Nakamu君。おはよう。」
「きりやん先生、おはようございます。」
「うんうん、今日も可愛い…あ、これセクハラになっちゃう？」
「いえ…私は気にしてないので大丈夫だと思いますよ。」
担任のきりやん先生は何かと私のことを褒めてくれる。これが好意なのかどうかは微妙なところだけど…少なくとも、他の人よりはよく褒められてる気がする。
「良かった〜。今後は発言に気をつけるね？」
そう言って教室に入るきりやん先生。私とNakamu君も続いて教室に入って、席に座る。
これが私の日常。ちょっとだけ異質な、でも至って普通の生活。約6名から好意を向けられていることは自覚しているけど、生憎恋に興味はない。だから誰か一人を選ぶことは多分…この先もない。
「A。」
「何？Nakamu君。」
「えっと…今週の土曜日予定ある？良かったら一緒に出掛けたいんだけど…。」
誰か一人を選ぶことがないなら、無駄に期待させるのも悪いだけ。
「いいけど…出掛けるだけ、だよ。」
「うん、おれはそれでもいいよ。」
…Nakamu君のことはよくわかんないなぁ。なんでここまで私のこと気にかけてくれるんだろう。朝だって起こしに来てくれるけど、私は冷たい態度とっちゃうし…。
「…Nakamu君って、私に対して甘いよね。」
「Aだけだよ。」
「…だからその理由を聞いたつもりだったんだけど。」
その言葉にNakamu君は困ったようで。
「…？何か変なこと言った？」
「いや…本当に伝わってないのかなって。」
不意にNakamu君に抱き締められる。
「Aが好きだからだよ。」
そう言って笑ったNakamu君の表情は、何処かで見たことがあるような気がした。
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さくらもち＠スランプ(プロフ) - 黒灰白有無％さん» そうですよね！？コメント欄でお見かけしたことあると思ってました…！良い意味で期待を裏切れたようで嬉しいです！ (7月4日 21時) (
レス) id: e43658e045 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - [またあの6人と過ごしたい]っていうのは何となく察してたんですけどnkmさんの事は予想外すぎました!ストーリも進む毎にドキドキして凄く面白かったです‼︎数年前にも読ませて頂いた事があったみたいで又出会えてとても嬉しかったです!此れからも応援しております (7月4日 19時) (レス) @page27 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち＠スランプ(プロフ) - もみじさん» こちらこそ参加いただき本当にありがとうございました！そろそろEND纏めも投稿していこうと思ってるのでまた宜しくお願いします！ (2022年11月12日 16時) (レス) id: 72f95966a0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち＠スランプ(プロフ) - 堕天使ちーずたるとさん» 私もかなり悩みながら書いていたのですが、なんとか綺麗に終わって良かったです！こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2022年11月12日 16時) (レス) id: 72f95966a0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち＠スランプ(プロフ) - こくとーさん» お褒めいただきありがとうございます！かなり悩みながら書いていたのでそう言っていただけて嬉しいです…！ (2022年11月12日 16時) (レス) id: 72f95966a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち
| 作成日時：2022年9月19日 22時
