二十六日目 確信 ページ17
無言の帰り道は初めてだった。シャークん君が今日は一人で帰りますね、って言ったから私とNakamu君二人きりで帰った。…けど、さっきの発言のせいでNakamu君は何も話そうとはしなかった。
「…Nakamu君。」
「…A。」
お互いの名前を呼んだのはほぼ同時だった。Nakamu君の家の前でお互いやっと口を開いた。
「…話したいこと、あるんだけど…。」
「…奇遇だね。私も話したいことある。」
「じゃあおれの家来る？」
「うん、お邪魔しようかな。」
Nakamu君の家に入るのは初めてだった。厳密に言えば、過去の私はあるんだろうけど…。
「…それで、Nakamu君。話って何？」
「…。A、どういうつもり？何で付き合ってない、なんて嘘ついたの？」
まあその話だよね。入学式の日から、Nakamu君は私と付き合ってると思ってるんだもんね。
…恐らくNakamu君以外の5人は救えた。となれば、Nakamu君と向き合うしかない。
「…Nakamu君、私、ずっと考えてた。この世界に来た時から、Nakamu君は何が理由で私のことを好きになったんだろうって。それはきっと過去の私の言動がきっかけなんだろうって、信じて疑わなかった。だって、私がこの世界に来たときはもうNakamu君は私に好意を寄せてくれていたから。…でも、違ったんだね。
「…気づいてたんだ？」
「…確信はなかったよ。でも、妙に感が鋭い時があるし…もしかしたらって、思ってた。」
「あれ、じゃあもしかして今のはカマかけただけ？参ったな、完全に引っかかちゃった。」
くすくすと笑みを零すNakamu君はいつも通りに見える。…けど、目が笑ってない。
「Nakamu君は、何なの？何が目的なの？」
「…何、って…あー…そっか…覚えてないんだ。…気弱で、泣き虫で、でもAのことが大好きな―――。」
頭を殴られたみたいな衝撃が走った。
「…Na、kamu君って…もしかして…。」
心臓が早鐘を打つ。声が震える。まさか…まさか。
「思い出してくれた？おれとAは、此処に来るよりずっと前に出会ってたんだよ。」
…思い出した。というより、意図的にNakamu君に関する記憶を抜かれていたんだろう。これも仕様か？巫山戯るな、仕様って言えば何でも許されるわけじゃないんだ。
「前世…って言い方が正しいのかはわからないけど、前世でもおれとAは幼馴染みだったじゃない。」
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さくらもち＠スランプ(プロフ) - 黒灰白有無％さん» そうですよね！？コメント欄でお見かけしたことあると思ってました…！良い意味で期待を裏切れたようで嬉しいです！ (7月4日 21時) (
レス) id: e43658e045 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - [またあの6人と過ごしたい]っていうのは何となく察してたんですけどnkmさんの事は予想外すぎました!ストーリも進む毎にドキドキして凄く面白かったです‼︎数年前にも読ませて頂いた事があったみたいで又出会えてとても嬉しかったです!此れからも応援しております (7月4日 19時) (レス) @page27 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち＠スランプ(プロフ) - もみじさん» こちらこそ参加いただき本当にありがとうございました！そろそろEND纏めも投稿していこうと思ってるのでまた宜しくお願いします！ (2022年11月12日 16時) (レス) id: 72f95966a0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち＠スランプ(プロフ) - 堕天使ちーずたるとさん» 私もかなり悩みながら書いていたのですが、なんとか綺麗に終わって良かったです！こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2022年11月12日 16時) (レス) id: 72f95966a0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち＠スランプ(プロフ) - こくとーさん» お褒めいただきありがとうございます！かなり悩みながら書いていたのでそう言っていただけて嬉しいです…！ (2022年11月12日 16時) (レス) id: 72f95966a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち
| 作成日時：2022年9月19日 22時
