430、プリクラ ページ9
『…これ、麗ちゃんと莉乃ちゃんの仕業か…。』
ゲームセンターからの帰り道、何故か最後の最後まで渡してくれなかったプリクラを受け取って気づいた。
落書きの時、何故か私と涼介二人のプリクラだけ落書きさせてもらえなかった。
…いやまあ何か描いたかはわからないけど。
プリクラを見てやっとわかった。
“涼介大好き”
『…何これぇ…。』
恥ずかしい、普通に恥ずかしすぎる。
元々プリクラをどこかに貼ったりはしないタイプだけど、これは…。
『貼れないな、うん…。』
「…あの、Aお嬢様?」
『な、何?涼介。』
このプリクラのせいか、涼介と二人きりの帰り道はなんだか気まずくて。
「…楽しかったですね。」
『…!』
予想外の言葉に私は少し面食らった。
ユーフォーキャッチャーの時も、プリクラの時も…涼介はあんまり楽しそうじゃなかったし…。
『気つかってないよね?』
「俺がAに気使うような性格じゃないって知ってるでしょ?」
『…それもそうだね。』
それに、昔から一緒にいるんだもん。
嘘ついてたらわかるよね。
『楽しかったよ、うん。』
麗ちゃんと莉乃ちゃんも仲良くなれたみたいだし…今度は皆でこれたらいいなぁ。
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作者名:さくらもち | 作成日時:2017年5月10日 18時