毒舌な甘〜い執事 2

87、皆で ページ42

Aside

山田さんと薮さんがいなくなってから、私は皆さんから質問されていた。

「Aちゃん、少しでもいいんだ。何か覚えてることない？」

『…すいません…。本当に何も覚えていなくて…。』

「そっか…。」

私が言うと岡本さんは、あからさまに残念そうな目をした。


『あ、あの…なにか思い出とかないですか？』

「思い出かぁ…。皆で遊んだ記憶ってあんまりないんだよね…。」

「俺も。」

「僕も。」

私の質問に、中島さんも有岡さんも知念さんも予想とは違う返答を返した。

『えっ…。皆さん仲いいんですよね？なのに…何でですか？』

「いや、昔は皆で遊んだりしたけど、高校生、大学生になって、皆、自分の時間を確保するのが難しくて…。」

確かに、八乙女さんの言う通りだ…。

『そ、そうなんですか…。』

「あ、でもさ、ちょっと前皆で遊園地行ったよね!」

そんな中、伊野尾さんがそう言った。

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