本当の愛を教えてあげるYb×In 3

138 ページ43

｢はぁ…。｣

シャワーを浴びながらため息をつく。

まだ実感が湧かなくて、どんな反応をしたらいいのかわからない。

でも…やっと…。

うぅん…これ以上はダメだ、のぼせそう。

｢これ…薮の服だよね…。｣

脱衣場のかごに入ってたタオルと着替え。

…そういえば、下着も替えないから薮の…だよね…。

…なんだろ、すっごい恥ずかしい…。

当然だけど薮の服はちょっと大きくて、ほんのり香る薮の香り。

｢薮…。｣

…ドキドキしちゃう。

｢伊野尾ー。｣

｢わ、わあっ！？薮！？｣

｢ん、ごめん。着替え中だった？｣

｢う、ううん！考え事してて、驚いちゃっただけ！｣

｢そっか、やっぱちょっと大きいな。伊野尾細いから余計…。｣

確かにぶかぶかなんだけど、薮の香りに包まれてる感じして俺自身はそんなに嫌じゃない。

｢さて…じゃあほんとに寝るぞ？｣

｢うん。…って、薮ソファで寝るの？｣

｢だってまさか伊野尾をソファで寝かせるわけにいかないだろ。｣

｢でも………じゃ、じゃあ一緒に寝る…？｣

｢…は？｣

｢変な意味じゃなくて！純粋に！｣

あああ…恥ずかしい…！

｢…お前さ、そういうの他のやつに言うなよ。｣

｢あ、当たり前じゃん…！｣

｢…まあ、でも伊野尾がそう言うなら一緒に寝ようかな。｣

もぞもぞとベットに寝転がる薮。

｢ほら、おいで。伊野尾。｣

自分の隣をぽんぽん叩く薮。

｢う…えっと…失礼します…。｣

139→←137

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す