本当の愛を教えてあげるYb×In 3

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ベンチを立って薮達のところに行こうとすると掴まれる手。

…今日はよく手を掴まれるな。

｢まあ、そんなビビらないでよ。何もしないからさ、ただ遊ぶだけだよ？｣

｢っ…！｣

グイッ




｢へ…。｣

いきなり強く腰を抱かれて、引き寄せられる。

｢…俺の彼女に何か用ですか？｣

へ…！？

薮に体を引き寄せられただけでも恥ずかしいのに彼女って…！

｢ちっ、男連れかよ…。｣

男は人混みに紛れて消えていった。

｢…ごめん、伊野尾。大丈夫か？｣

｢あ、うん。大丈夫！｣

人混みが多いせいか声掛けられただけだったし…。

｢伊野尾、腕…。｣

｢へ？…あ…。｣

男に随分強く掴まれたのか、腕が軽く赤くなってる。

｢…その辺で湿布買ってくるから。大ちゃん達と一緒にいろ、いいな？｣

｢で、でも…。｣

｢ほっといたら痣になるかもしれないから。｣

…薮、優しいなぁ…。

｢わかった。｣

｢あ、伊野ちゃん！さっき男に絡まれてたみたいだったけど大丈夫？｣

｢大ちゃん。大丈夫だよ。｣

｢でも腕赤くなってるよ？｣

｢ちょっと腕掴まれただけだよ。｣

俺がそう言っても、大ちゃんは心配そうに顔を歪めた。

｢ちょうどよかった。大ちゃん、俺湿布買ってくるから、伊野尾と一緒にいてやって。｣

｢うん、任せて！｣

薮は湿布を買いに、人混みの中へ。

｢ごめんね、伊野ちゃん…俺が女装して、なんて言わなければ…。｣

｢ううん、いいよ。元はと言えば俺が悪いんだし…。それより大ちゃんメニュー決まった？決まったなら買おう？｣

笑顔を浮かべると、大ちゃんもやっと笑ってくれた。

｢うん！｣

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