本当の愛を教えてあげるYb×In 3

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｢今までの、全部嘘だったのか？｣

｢…うん。全部ぜーんぶ、嘘だよ？｣

不意に、皆の笑顔が頭をよぎった。

｢…最低だな。見損なったよ、伊野尾のこと。帰れ。…あと二度と俺らと関わんな。｣

｢はいはい。今までありがとね、薮さん。｣

俺はニッコリと綺麗な笑顔を貼り付けて、薮の家を出た。

そのまま、自分の家に帰った。

制服から着替えることもせず、ベッドにダイブした。

｢うっ…。｣

頬を温かいものが伝った。

…あぁ、俺泣いてるんだ。

薮に酷いこと言っちゃった。

…ごめん、ごめんね薮…。

なんて、もう謝ることもできない。

話すこともできない。

薮の隣を歩くこともできない。

…皆で笑いあうことも、できないんだ…。

｢っ…薮っ…皆っ…。｣

そう思うと、今になって涙が溢れてきた。

やだ、やだよ…。

自分からあんな酷いこと言っておいて、俺は皆との関係が崩れるのが嫌だった。

ほんとは皆の事好きなのに、嘘じゃないのに。

｢っ…うあ…好き…なのにぃ…。｣

ああ、なんで入学式の日、俺は薮と出会ってしまったんだろう。

出会わなければ、こんな辛い想いをすることもなかったのに。

きっと、これ以上辛いことなんてこの先起こらないだろうから今だけ泣かせて。

…薮達と過ごした日々はつかの間の幸せな夢だったんだ。

忘れよう、全部。

…俺は、元から薮達となんの関係もなかった。

それでいい。

それが、いいんだ…。

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