続き ページ42
「おい、何二人の世界作ってんだよ。シャークん、俺らも行くからな。」
「は？お前らは呼んでない。」
「呼ばれてなくても行くに決まってんだろ。きんときと二人きりになんかできるかよ。」
険悪な雰囲気になりかけたシャークんとスマイルの間に割って入る。
「はいはい、落ち着いて。二人はほっとくとすぐ喧嘩しようとするね。」
「…俺だってきんときのこと好きだもん…。」
珍しく弱々しく呟いて、スマイルは後ろからおれを抱きしめる。
「も〜…学校じゃ絶対甘えてこないくせに。」
「だって学校ではきんときのこと守らないとだもん。」
「ほんとそれ〜。きんさん、モテてる自覚ある？」
つん、とBroooockに頬をつつかれる。
「そりゃBroooock達に言われるようになってからは自覚してるよ。でもおれ、告白とかは全部断ってるじゃん。」
「そうじゃなくて、モテてること自体が問題なの〜。」
絶えず頬を突かれていい加減ウザいな、と思いかけた時、頬に触れた明らかに指とは違う感触。
「…Broooock、今…。」
「ん？どうかした？きんさん。」
…あくまでも誤魔化すつもりなんだ。
「…なんでもない。」
皆とはそれなりに家が近いけど、曲がり角でBroooockとシャークんとスマイルとは分かれる。
「じゃあまた明日。」
手を振って分かれて、あっと声をあげてきりやんが立ち止まる。
「きんとき、これ今日の調理実習で作ったんだけどあげる。」
「クッキー？いいの？」
「うん、きんときに食べてほしい。」
「やった、きりやんの作るもの美味しいから好きなんだよね。」
Nakamuが羨ましそうにこっち見てたから一枚あげた。きりやんは複雑そうな顔してたけど、Nakamuが甘党なの知ってるからか何も言わなかった。
「それじゃあ二人共、また明日。」
手を振ろうとしたところで、きりやんの視線が外れた一瞬、Nakamuの唇がおれの手の甲に触れた。Nakamuは人差し指を立てて、内緒のポーズ。
「またね、きんとき。」
「あ、うん…また、明日…。」
皆のアピールには慣れてたつもりだったけど、その日は久しぶりにドキドキして中々寝付けなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 84人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「実況者」関連の作品
【歌い手】幽霊に好かれる体質の少女【実況者】
◆汚れる白い夏休み◆【WT】��
愛＝君×君【WT】【wrwrd】【ら運】【pkt】【ntj】【gnki】[BL]《10》
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらもち(プロフ) - すみれいんさん» 一番見てなさそうだけど小さな変化に気づきそうですよね(笑) 気に入っていただけようで何よりです、私もお気に入りなので嬉しいです！ (2022年7月9日 15時) (
レス) @page10 id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - さくらもちさん» 2組目でクスッときて、3組目で普通に笑っちゃうんですよね。もう一度読んだらまた笑いました笑 確かに見てない様で見てて気づきそうですね笑 (2022年7月9日 14時) (レス) @page10 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち(プロフ) - すみれいんさん» 笑っていただけたようで何よりです！完全に個人的なイメージなんですが笑顔さんはどんな些細なことにも気づきそう(だとしても怖い)だなっていう私の偏見です…(笑) (2022年7月9日 13時) (レス) id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 連続コメントすみません。まさか10ページでも追い討ちをかけられるとは思っていませんでした。なんで、3ミリと洗濯機わかるんだよ！！って私もなりました。そして爆笑しました。 (2022年7月8日 23時) (レス) @page10 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 9ページ…9ページでお茶を飲みながら読んでいた為、笑って変な所に入って咽せました、ありがとうございます。普通に笑いました笑 (2022年7月8日 23時) (レス) @page9 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらもち
| 作成日時：2022年3月23日 18時
