続き ページ20
「…いると、思ってるよ。」
会いたい。
彼に会いたい、その一心だけで探してる。
だって、おれはたまたま側に皆がいてくれたけど、彼はずっと一人なんだ。
会って、前世で叶えられなかった願いを…叶えてあげたい…。
「…ま、きんときが諦めないなら付き合うよ。」
「うん、俺達も会ってみたいしね。」
「ありがとう、皆…。」
とはいえ、確かに疲れてるのも事実だ。
今日はなるべく早めに寝よう…。
その日は久しぶりにぐっすり眠った。
次の日。
「よーし、お前ら静かにしろー。今日は転校生がいる。入ってきていいぞ。」
転校生？
へぇ、こんな時期に…。
そう思ってぼーっと教壇を見つめていると、目に入ってきたのは。
「…え？…嘘…。」
右目を隠す程の前髪と、綺麗な水色の瞳…。
間違いない、彼は…。
「初めまして…。Nakamuっていいます、よろしくお願いします。」
「…Nakamu…。」
彼の名前を口にして、思わず涙がこぼれた。
突然泣き始めたおれにクラスが騒然とするが、今のおれにはそんなこと気にもならなかった。
学校なのも忘れ、席を立つとNakamuを抱き締めた。
「えっ…え…？」
「Nakamu…！ずっと、ずっと会いたかった…！」
「き、んと、き…？」
呼ばれた名前に顔をあげると、彼も涙をこぼしていて。
「…覚えてるの？おれのこと…。」
「覚えてるよ…。おれも、ずっと…きんときに会いたかった…！」
二人してずっと泣いてしまい、クラスメイトと先生から滅茶苦茶心配された。
とりあえず落ち着くまで保健室で休んでなさいと言われ、Nakamuと二人きりにされてしまった。
「…あはは、皆に心配かけちゃったね…。」
「ごめんね、おれ…ずっときんときに会いたかったんだ。」
「うん、おれもだよ。ずっと…Nakamuに会いたかった。」
聞けばNakamuもおれ達と同時刻に前世の記憶を思い出したらしい。
はじめは受け入れられなかったが、日に日におれ達に会いたいという気持ちが募っていったとのこと。
「…ねぇ、Nakamu。おれとNakamuさ、前世で恋人同士だったみたいなんだけど…覚えてる？」
「うん、覚えてるよ。」
「おれ、今でもNakamuが好きなんだ。だから、おれと付き合ってください！」
「喜んで！」
おれの差し出した手をNakamuは優しく握ってくれた。
それが嬉しくて、Nakamuの手が温かくて…。
「ありがとう、大好き、Nakamu。」
「おれも、きんときが大好き。」
そう言い合って、二人で笑いあった。
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さくらもち(プロフ) - 虹色のしっぽが付いた雪だるまのジャス民さん» わー！ありがとうございます！その作品私もお気に入りなので嬉しいです…！ (2022年6月19日 18時) (
レス) @page27 id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
虹色のしっぽが付いた雪だるまのジャス民(プロフ) - 27ページのsmさんのbrさんのモノマネ好きです笑1人でゲラゲラ笑っちゃいました爆笑 (2022年6月19日 17時) (レス) @page27 id: 779b4574fe (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - 紅蘭さん» いえいえ、こちらこそリクエストありがとうございました！お気に召したようで何よりです！ (2021年5月10日 7時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - リクエストありがとうございます！メンバーのnkさんに対しての想いなどがしっかり表現されていて良かったです！リクエストありがとうございました！ (2021年5月10日 6時) (レス) id: c9c79794b0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@実況者にハマり中(プロフ) - 栽培さん» 喜んでいただけたようで何よりです…！リクエストはいつでもお待ちしておりますのでまたどうぞ！ (2021年5月9日 23時) (レス) id: e24fa9aac3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち
| 作成日時：2021年4月24日 12時
