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「なんで先に通達が出ないんですか隊長、新手の嫌がらせですか!?」
「この件は俺と刃しか知らない極秘情報だからだ」
二人しか知らないってことは技術担当の奴らは関わってない。うちの上司にそんな能力は間違ってもない。……要するに刃さんの独断じゃねえか!!
「にしたってもう少し人数増やすべきでしょう。正直に言いますけど私一人で出来るとは思えません」
「大人数で警備すればここにいると喧伝してるようなもんだ」
それはそうなんだけどさぁ、なんでじゃあ私なの、と。
……ああそうか、なるほどね。
漸く隊長の、刃さんの目的が読めた。
小さく手招きして隊長に耳を寄せてもらって、拙い推測を囁く。
さては、懐柔が目的なんでしょう。
呆れてものも言えなくなって、距離をとってため息をつく。
「無理に決まってんでしょーが、機械相手にそんなこと」
「やってみなきゃ分かんないじゃねえか」
「私でも分かったんだから、どうせかれにも悟られますよ」
いつから親ヒューマギア派になったんですか貴方は、とまでは流石に言い過ぎだと飲み込んだけれど、機械に懐柔も何もあるか。
不信感を隠そうともしない私に、隊長が仕方ないとばかりにため息をついて手札を一つ捲る。
「……不本意だが、これは実験でもあるそうだ」
シンギュラリティを起こしたヒューマギアなら情を持つか、とかそういう類か。悪趣味もいいところだ。
隊長自身反対してくれたのかもしれない、とようやく思い至って、突っかかるばかりだった自分を少しだけ恥じた。
「……命令とあらばやりますけど、私が異議を唱えたことは覚えておいてください」
「ああ、分かってる」
隊長はそんなことしないとは思うけど、そんな馬鹿な企みやって挙句責任を押し付けられるなん絶対に御免なので言質を取る。
仕方ない、やれるだけのことはやってみよう。
これでダメで他の人に交代、なんていい笑い草だし心底やりたくないけど。
「じゃあ私はこの室内の方で警備に当たればいいわけですね」
「頼んだ」
隊長は私の肩を叩き部屋を出ていく。
基本は二人で交代しつつでの警備だそうだ。しかし流石にそれだけでは賄えきれないので、無人になる時間できてしまう。そこだけは警備をさらに強化するらしい。どっちみち人がいようと脱走される時は脱走されるし襲われる時は襲われるからだとか。
じゃあ何故私はここに居る。
それは、結局警備なんてただの口実だということのこれ以上ない裏付けであった。
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茜(プロフ) - 深月さん» アッ…とても光栄です…ありがとうございます……！ (2020年5月18日 18時) (
レス) id: 085524ccf4 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - 茜さん» と思ったら先日拝見した作品の作者様でしたか……!!ここで言うのも妙な話ですが、タイトルのセンスも作風もとても素敵で楽しませていただきました。ささやかながら、私も応援しております！ (2020年5月18日 18時) (レス) id: 48437a73d0 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - 茜さん» コメントありがとうございます！分かってくださる方がいて嬉しいです!!振り回される大我先生はかわいいという謎の確信。今後もどうぞよろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年5月18日 18時) (レス) id: 48437a73d0 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - イケメン女子と花家大我良いですね…大我をウサギちゃん扱い…好き過ぎます…。これからも応援しています…！ (2020年5月18日 17時) (レス) id: 085524ccf4 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - supedoinさん» 通知こなくて気づくの遅くなりましたすみません!!萌えを提供できたようで何よりです(*^^*) (2020年5月17日 14時) (レス) id: 48437a73d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水記 | 作成日時：2020年1月26日 21時
