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「お前ってのは相変わらず……まあいい、詳しくは中で話す。驚くなよ」
同じく脳筋系統の隊長が釘を刺すなんてよっぽどだ。一体何が隠されているんだろうかこのコンクリートの壁の先に。
言い終わるや否や踵を返して進んで行った隊長が、どこからか鍵を取り出してごっつい南京錠を複数開けた。続いて扉の脇に隊員証を翳して、パスワードを打ち込み漸く解錠する。
内閣官房直属の特務機関だから予算は潤沢だろうに何故もっとハイテクにしないのか。
答えは単純、どんなに複雑化させたって壊されるしハッキングされるしで無意味だからである。そちらにお金をかけるなら銃弾やら装備やらを買った方が合理的なのだ。残念ながら。全く野蛮で物騒な話である。
「勿体ぶらないで早く開けてください」
「後輩の癖に生意気だ」
応えつつ隊長が重く分厚い扉を押す。
ぎいっと軋んで開いた部屋は、秘かに静かに灯った蛍光灯のおかげで思いの外暗くなかった。
四方をコンクリートで固められた無駄に広い部屋、その中央にぽつりと一つの人影。安っぽい折りたたみ椅子に俯き加減で座っている白い拘束衣、あれが滅だろう。
しかし、以前はそのまま床に転がされていなかったか。
「何に……ッ!?!?」
驚けって言うんですか。
言いたかった文句の一つは、息と一緒に喉の奥に呑み込まれて消えた。
目を見開いてひょっとこみたいな奇抜な表情になったのは不可抗力と言える。直視に耐えなかったのか隊長が急速に顔を逸らした。
隊長、いくらなんでもそれは失礼すぎます。笑い上戸なのは知ってますけど部下の、しかも女の子の顔見て笑うって。
いつもならそんな文句の五つや六つ刺すものだが、今回ばかりはそうもいかなかった。
聞いてない。
いやほんとに何も知らされてなかったんだけど。確かに不自然なところとか今思い返せば結構あったけど、あれだけで分かれってのはさすがに無理だ。
────どうして滅が復元されてんだよッ!!!!
心からの叫びを嘲笑うかの如く、顔を上げた滅が唇に緩やかな弧を描いた。
元々の造形の美しさとミステリアスな衣装が艶やかさを醸し出しているのが絶妙に腹立つ。畜生、人類滅亡組織の司令塔が人間に照らし合わせると相当な美形ってどういう皮肉だ。人類への当てつけか。
色々と噴き出す感情があり、ギリッと奥歯を噛み締める。
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茜(プロフ) - 深月さん» アッ…とても光栄です…ありがとうございます……！ (2020年5月18日 18時) (
レス) id: 085524ccf4 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - 茜さん» と思ったら先日拝見した作品の作者様でしたか……!!ここで言うのも妙な話ですが、タイトルのセンスも作風もとても素敵で楽しませていただきました。ささやかながら、私も応援しております！ (2020年5月18日 18時) (レス) id: 48437a73d0 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - 茜さん» コメントありがとうございます！分かってくださる方がいて嬉しいです!!振り回される大我先生はかわいいという謎の確信。今後もどうぞよろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年5月18日 18時) (レス) id: 48437a73d0 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - イケメン女子と花家大我良いですね…大我をウサギちゃん扱い…好き過ぎます…。これからも応援しています…！ (2020年5月18日 17時) (レス) id: 085524ccf4 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - supedoinさん» 通知こなくて気づくの遅くなりましたすみません!!萌えを提供できたようで何よりです(*^^*) (2020年5月17日 14時) (レス) id: 48437a73d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水記 | 作成日時：2020年1月26日 21時
