愛し愛され英国紳士!その26

月だけが知っている(ゆとけと)由真様リク * ページ10

圭人side


『圭人お願い！一緒に行こうよ！ねぇ………！』

「お兄さん達、裕翔君のお友達、それから伊野尾さん俺が来れるのはここまでです

どうか………どうか裕翔の事をよろしくお願いします」

深く頭を下げてから、背を向けて一気に駆けだす。
裕翔の悲痛な声が聞こえるけど振り返らない、振り返れない………


幸せになってね裕翔


そう心で呟いてから、懐中電灯が照らす明かりの方角へとわざと走っていった。



けーとのお仕事は少年院の刑務官。
ここは、犯罪を犯した少年たちが刑期を終えるまで反省し社会復帰を目指す場所なんだけど、数か月前にけーとはここで一人の少年と恋に落ちた。


その子の名前は中島裕翔


罪状は暴行罪、何でもとある政治家を殴ってしまったとかで彼は数か月前にここに入れられた。
まあ、少年犯罪で暴行なんてよくあること、裕翔が入ってくるまではそう思っていたのに………。


「ひっ！あ、あぁ……！裕翔、裕翔ぉ……！」

『圭人、締め付けキッツ……もっと緩めて……！』

「無理っ！だって、裕翔のいいとこっ……！んぁ！」


パンパンと肌がぶつかり合う音が響く倉庫、降ってくる裕翔の唇が気持ちよくてもっととねだれば、裕翔はけーとの前に手を伸ばしてゴシゴシとしごいてくる。


この子は本当に犯罪を犯したの？そう思えるくらい本当にいい子だ。
おまけにイケメンだしさりげなく優しくて、けーとは裕翔に恋心と言ういけない感情を抱いてしまった。

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