トリプルSな夢を見せて

冷たい彼氏の優しい瞬間（Ryohei.a) ページ39

私の彼氏であり、同僚の阿部亮平の表の姿はとにかくモテるイケメン秀才である。

高身長に甘いルックスだけでなく、有名大学卒のその頭脳は常にフル回転して様々なアイデアや難問も簡単に解いてしまう。

そんな亮平は同期の中では異例の出世株で難しいプロジェクトを毎回任され、それを難なくこなしてしまう今一番の期待の人物で、上司からだけでなく先輩や後輩さらには他社の人間からも一目置かれ物凄く慕われて信頼されている。

本人も人当たりがいい性格もあってか、常に会社では笑顔で人と接しているんだけど、これはあくまでも表向きの亮平の話。

んで、本当の素顔はどんなのかと言いますと………


「………」

『………』

「亮平さーん」

『今クイズ解いてるから』


バッサリ、まさにその一言が相応しいくらいこちらを見ることなくあっという間に会話を切ってしまう亮平。

ここは亮平の家でもあり、私の家でもあるんだけど亮平はソファーに座ってスマホのクイズに夢中である。


私と亮平は一応付き合っている。


告白したのは私から、っていうか亮平に一目ぼれしてめちゃめちゃ猛アタックして亮平がいいよって言ってくれたのだ。


だけど悲しきかな、当の亮平の素顔は家ではめったに笑う事が無いし会話も少ない。

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