嫉妬深い彼氏は今日も絶賛嫉妬中その２ (ページ34)

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いや、苦笑するだけならまだよかったのかもしれない。

何故かって………

(逃げたい………！)

私の目の前、彩加ちゃんが私をキッと可愛らしい顔で睨みつけているからだ

友人達と別れて、一人別の教室に行こうとしていたら、ちょっと！っていきなり強く腕を引っ張られて、あれよあれよという間に空き教室に連れてこられたのだ

『貴方が勝利ちゃんの彼女？』

「え、えぇそうですけど………」

ふーん？と言いながらも、ジロジロこっちを見てくる彩加ちゃん

だけど、すぐにニコッと愛らしい笑みを浮かべてきたと思ったら

『じゃあ、勝利ちゃんと別れて』

いきなりとんでもない爆弾を落としてきた

「え、嫌です」

『ダメ、別れて

勝利ちゃんは彩加の旦那様になる人なの』

思わず拒否する私に、彩加ちゃんは真っすぐとだけどどこか恐ろしい目つきで私を見ながらそう返した

「私は勝利の彼女です

私も勝利もお互いが好きで、同窓会の時に勝利は私と結婚するって周りに言ってくれました

その証拠に、勝利は昨日あなたとの結婚の約束は小さすぎて覚えてないって言ってました」

ドクドクと心臓が鳴る音が聞こえる

だけど、そんな私を見て彩加ちゃんはフッと笑ったと思いきや………

『勝利ちゃんは絶対私の隣で私と結婚式をあげるわ

だって、勝利ちゃんは私の王子様

ずっと守るってそう約束してくれたもの』

そう言ってまたニッコリ笑ってから、彩加ちゃんは意気揚々と空き教室を出て行った。

数時間後………

恋多き友人が血相を変えて、彩加ちゃんが病院に運ばれたって言いに来た

それからさらに数分後

『ごめん』

その一言だけ、勝利からメッセージが送られてきた

そして、その日

勝利は部屋に帰ってこなかった………

(嫌な事って立て続けにくるよね)