愛し愛され英国紳士！その20

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『圭人！』

『おい圭人大丈夫か！？』


家に帰れば、案の定家は真っ暗でスイッチを触っても電気がつかない………


リビングに飛び込めば、圭人の幼稚園バッグが転がってるけどどこにも圭人の姿がない………


『っ！圭人！？』


圭人の部屋を探しても、圭人の姿がどこにもない。


玄関には圭人の靴があったけど、いくら呼んでも圭人は出て来なくて、どこに行ったんだともう一度圭人の名前を呼ぼうとした時だった。


『光』


そう宏太に呼ばれて手招きされれば、何故か宏太はシーッと静かにジェスチャーをしてくる

向かった場所は俺と宏太の部屋

覗けば部屋は薄暗かったけれど、俺と宏太のベッドの中央が小さく膨らんでいた


なるべく足音を立てないように近づいて、そっと毛布を捲って見ればそこには涙の跡が残ってる圭人がスウスウと小さな寝息を立てて眠っていた


『怖くてここに逃げたんだろうな、ここは俺と光の匂いがするから』

『匂いって、犬かお前は』


なーんて、ちょっとイジワルを言っちゃうけど本当はすごく嬉しい

なんつーの？俺達の匂いに安心してくれたのかなって思うとさ、こう大ちゃんじゃないけど心がほっこりするっていうか………


『お留守番、よく頑張ったな圭人』


そっと頭を撫でてやれば、ふにゃりと眠りながら笑う圭人

今日はお留守番を頑張ったご褒美に、圭人の大好きな物を作ってあげよう

だけど、まずは可愛い弟にただいまを伝えてからでもいいだろう


そう思い、俺と宏太は顔を見合わせてから微笑んで、圭人の身体を優しく揺すった………


(雷もこわくないよ)


おしまい。

全然関係ないですが、おはるの前職場の人が家に雷直撃したことがあるそうです。
しかも、自分の部屋に………！

何故かその日だけ、自分の部屋で寝る気がなくて、別の部屋で寝ていたそうでもし自分の部屋で寝ていたらとんでもないことになっていたと、語っていました………！

作品をお気に召してもらえたら嬉しいです！

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