アイアム庶民姫！6

3 ページ3

「勝利や勝利の家の執事さん達の様子がおかしくなったのって………！？」


『機械を買い取ったのは日本の財閥である佐藤財閥と秋月財閥

購入者の名前は、勝利の両親と秋月の両親だった

両家は、機械を購入した後、すぐに違法だけれど機械に改良を加えたんだ

強力な洗脳が出来るようにって………


普通、人の記憶っていうのは事故や強いショックで混濁したり一時的に記憶が無くなることはあるけれど、書き換えることはできない


だけど、その機械を使用すれば脳に強いショックを与えて全て書き換えることが出来るんだ………』


そう重々しく話す中島さんに、菊池さんは鋭く舌打ちをしてマリウスさんと松島さんは俯く………


私はと言うと、言葉が出なかった


何で、何でそこまでして記憶を書き換えようとしたのかが分からなくて………


『あのね、勝利はねずっと勝利のお父さんとお母さんにAちゃんと結婚するって言い張ってたんだって

だけど、勝利のお父さんとお母さんはそれを許さなくて………』

『言い方は悪いし前にも話したけれど、勝利の両親は社長止まりでとても財閥のトップに立つ器じゃないから、現当主のお婆さんは勝利の才能も見抜いて勝利を次期当主に選んだ


だけど、欲に目がくらんでもっと財閥を大きくしようとした勝利の両親は、同じく財閥の秋月家の娘と婚約させようとして、勝利の記憶を無理やり書き換えたんだ

そして、何よりこの機械の恐ろしいところは………


何度も記憶を書き換えられてしまったら、もう二度と本当に記憶は戻らないんだ………

勝利は調べてみたら結構記憶を書き換えられていたよ………』


「そ、んな………」


あまりにも受け止めたくなかった事実


静かな空間は永遠に続いたかのような気がした………

4→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す