I trust you. Ⅱ (ページ49)

今日:22 hit、昨日:13 hit、合計:50,552 hit

ページページ49

「あ、進兄さん。…それに橘ちゃんもいるじゃん。ほんと仲良いね」

どうもこんにちは、お昼の放送、貴方の心とラブセッション。お相手は詩島剛です。
え、お便り出しまくるけどオケ？

「んなっ、え、ととととまっ泊さっ！え！？」
「うん、そんな必死に揺さぶらなくても、俺にも見えてるから」

身を乗り出して、向かい側に座る泊さんの襟首あたりを掴み前後に揺すってみるが、興奮は一向に冷めやまない。
え、これどっきりですよね。ほら、どこかにプラカード持った人が待機してるんでしょ、私知ってるんだから。あ、もしかして泊さんが仕掛け人だったり？

「どした、剛。あ、もしかして羨ましい？」
「……進兄さん性格わる」

こそこそとお話してる二人をぼんやりと眺める。えええ顔面偏差値高いエッフェル塔建っちゃうくらい高い。
というか、お二人の方が仲良いのでは。あ"っ、不満そうに耳打ちしてる詩島剛激可愛い、尊死。

両手で顔を覆って悶えていると、肩をとんとんと叩かれた。あっ、いくら偶然とはいえ流石に生意気ですよね。追加料金払えば見逃してくれます？もしかしてファンの方ですかね、殺さないでいただけると嬉しいなぁ、なんて_____。

「久しぶり、元気にしてた？」
「ひぎゅっ！？」
「その声どっから出してるの」

まさか話しかけられると思ってなかったためすっかり油断していた。橘A、一生の不覚。
ああ、推しの前でこんなに情けない声を出すなんて。穴があったら入りたいというか、寧ろ記憶に穴が空いて抜け落ちてくれって感じ。ゔっ、でもそうしたら詩島剛とエンカウントした記憶も…。こんなこと味わえるなんてそうそうないぞ。恥と共に生きろ、橘A。

それにしても、本当に、何度見ても顔が良い。声も良い。なんなら、私ごときの名前を覚えていてくれて、尚且つ呼んでくれるという徹底したファンサぶり。ひぇぇ推すあっもう推してる。生詩島剛だ…リアルタイムに生きてる…。

「ひぇっ……生詩島剛だ……」
「あははっ…うん、そう、詩島剛です」

おっとぉ、橘選手口を滑らせてしまいましたねぇ。これは予想外です、開始数十秒でオウンゴール！試合はまさかのオウンゴールから展開されていきます！ははっ。

こんなこと、前にもあった気がする。けど、うああ、笑顔眩しい輝いてる貴方が未来の日本を照らします日本の夜明けは近い。
恥とかそんなものかなぐり捨てて、内心万歳初出馬初当選状態。貴方の笑顔の要因になれて幸せです。