ちいこリドルと暮らす話。【ツイステ】 (ページ5)

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質問に、質問で返すとは……

なかなかやり手の子かもしれない。

「ここは、Aのお家だよ」

「なんでりど、ゆうのお家にいる？」

「それはたった今、私がした質問かも」

私からのカウンターに「うー」と

唸り声を上げるリドル。

話を聞いてみると、どうやら

昨晩自分の部屋のベッドで寝た記憶はあり

起きたら見ず知らずの人間(私である)の

部屋に居たらしい。

つまり、原因は不明。

「困ったねえ、リドル」

「……」

「……リドル？」

さっきまで突然の出来事で動揺し

あわあわしていたリドルがしゅん、と

黙り込んでしまった。

よく見ると、さっきまで2人で共有していた

ブランケットの裾を握り込む手が、僅かに震えていた。

……そりゃ、そうだよね。

こんなに小さな子が、ある日突然

ひとりで知らない場所に来ちゃったら

怖くて堪らないはず。

「リドル」

「う」

ふる、ふると震える

さっき出会ったばかりの小さな命

できる限り優しく、暖かく

怖くないよ、大丈夫だよって言うみたいに

抱き寄せた。

「私と、帰り道を探そう」

絶対、見つけるからね。

とりあえず今は、私のお家が

リドルのお家ってことで。