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宮城に来て新しい家はかなり綺麗だった
前の住人は海外に引っ越してほぼ新築らしい家を買った
父はお金を持っているのに使わない、使うのは私の事と自分の最低限度の事、それから生活の為
父「荷解きしとけ、月曜日から学校だから」
「分かった」
行く中学もクラスも分からない
私は今は何も考えれない、兄は居なくて新しい生活、学校、土地
つまり新天地
ここでもバレー部に入ろうか、入らないか
不安は多かったが取り敢えず荷物を部屋に運び込んだ
ベッドは元から骨組の木だけ残されていたらしくそれに布団を置くだけ
ホコリは無く、とても綺麗だ
フローリングの床、綺麗な白い壁、汚れていない窓には薄い水色のカーテンが掛かっている
外には東京では少なかった緑が沢山ある
見渡すと公園や他の家がある
今は土曜日の夕方だから夕焼けはもうすぐだろうか
今の唯一の心残りはお母さん
窓を開けると涼しい風が入ってくる
「会いたいなぁ…」
何となく呟いていた
短くなった髪の毛
肩に少し付くくらいで風に母譲りの薄い茶髪がなびいている
髪にはもちろん母から幼い頃貰ったヒモのリボンで髪を結っている
爽やかな緑と青の混ざったような水色と綺麗な白でできたリボンの髪ゴム
母は昔からハンドメイドが得意で色んな物を作っていた
それが仕事だったから
かなり高額で売れてそして綺麗だった、上手だった
これもその母の作品とも言える1つだ
「大切な人ができたらあげる」
そう言われたのは鮮明に覚えている
空がほんのり黄色くなって来た
家の近くに公園がある
窓から眺めて居るとバレーをしている様だった
背の高い子が居た、2人はバレーを楽しそうにしていた
同じ位の学年かな…
笑いあってバレーをしている姿はクロと研磨を思い出して少し胸が傷んだ
？「ねぇ〜!!何してんの〜!!」
ぼんやり外を見ていたら公園の男の子に言われた
私だろうか
？「おい!!何してんだ!!そろそろ帰るぞ!!」
1人がそう言うともう1人も帰って行った
仲良い
クロと研磨とは一味違う
どちらかと言うと暴言を言った子はもう1人を大切にしてるけど辛く当たってるような子
クロと研磨はお互いを支えあってる感じ
さっきの子達はお互いにぶつかり合ってる感じ
ほんの少しだけ学校が楽しみになった
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作者名：いちご飴 | 作成日時：2020年9月17日 17時
