天使のイカれた約束 (ページ4)

今日:3 hit、昨日:11 hit、合計:16,802 hit

episode2 ページ4

ヤガラに乗り、町に入る四人。

『さっき案内するって言ったけど、案内する必要ないかも』
「え？どういうこと？」
『この子達は頭がいいの。行きたい場所を伝えれば最短ルートで向かってくれるよ』

　そう言った直後、ブル達は坂道を上っていく。
　辿り着いたのは商店街。

「本当に近道だったのね・・・賢いのねこの子達!!」
『うん、この街の水路を知り尽くしているようだから・・・・・・どこか行きたい時はこの子達に任せておくのが一番だと思う、ね』
「ニー!!」

　レイチェルはヤガラにそう語りかけると、ヤガラは「勿論！」と応えるようにないた。
　華やかな雰囲気に三人とも楽しそうに街を見る一方、レイチェルはというと・・・・・・。

「あら～!レイチェルちゃん!!今夜のコンサート楽しみにしてるわよ!!」
『うん、ありがと』
「レイチェルさんじゃないか!チケット手に入ったからコンサートが楽しみだ!!」
『えぇ、楽しみにしといて』

　店の人間やすれ違う人間に話し掛けられるレイチェル。
　ウソップは尊敬するように溜め息を零す。

「はぁ～、この街じゃ有名人なのか？何かコンサートとか言ってたけどよ」
『ん、私各地を回って歌手とか絵描きをしてるの。ほとんど趣味のようなものだけど』
「へえ～歌手と絵描きを両方もやってるなんて凄いのね」
『まあ、素人が趣味をかじった程度だし・・・・・・そこまで凄いことじゃないと思う』
「いや、色んな人に声かけられる時点で凄いだろう!!」
「そう？ところでルフィ、どうして目を輝かせるの？』

　レイチェルがルフィの方をむくと、何故か目を輝かせる。

「へぇー!!すげえなおめえ!!なあ、お前俺の仲『あ、あれみて』」

　船長のお約束の仲間になれのセリフが出てくるが、レイチェルが巧妙にかわした。
　前を見ると大きなブルが現れ、そこには仮面の人間が乗っている。

「仮面・・・・・・？パーティーでもあんのか？」
『海列車で渡る島”サン・ファルド”。そこで今連日仮装カーニバルがあるから、この時期は仮面をつけている人で溢れてるよ』

　ヤガラが水水肉に釣られ、ルフィも釣られて食べてふにゃ～とする。

「や～わ～ら～け～え～・・・・・・んめえ!!」
『自分が食べる前にヤガラにあげなよ・・・・・・』
「あら！Aちゃんじゃないの!Aちゃんにはオマケで一つあげる。これで精気養ってね!!」
『ありがとう。はい、ヤガラも半分こ』

　ヤガラと水水肉を半分にして食べながら、一行は水門エレベーターに向かった。