ラブストーリーの主人公＊３ ページ43
…バタン。
ドアが閉まったと同時に
あたたかい腕に包まれる。
「んー？」
優しく頭を撫でる手。
『……』
両肩を優しく掴み、覗き込んでくる。
「どうした？」
ドラマで聞くのなんかより、ずっと優しい声に、涙が出そうになる。
『別に…』
鼻をすすってそっぽを向く。
「なんだよ。かわいーな」
そう言ってまた抱き締める。
『だって…だって…』
「妬いた？いひひ」
ぎゅっと抱きしめて身体を揺すられる。
『分かってるくせに…』
「あのドラマそんな風に見てるのAだけだよ。
あー、女優さん可愛かったな〜〜」
『む！』
「あ、こっち向いた」
ちゅ
『…も〜〜』
それをされると弱いのだ。
ベッドに手を引かれ、向かいあって座り、
手を握られる。
『めちゃくちゃ妬いたし…』
「ばかだなぁ〜〜。俺がお前以外と本気でラブストーリーするわけないじゃん。」
手を掬い上げられ、甲に口付けられる。
『ほんと？』
「うん。ほんと」
抱き寄せられ、キスをする。
唇が離れ、頬を撫でられる。
「A、ちょっと、目つぶってな」
『え…？』
分からないまま目を閉じる。
カサコソ…
ちゅ
「目開けて」
ゆっくりと目を開くと…
「僕と、結婚してください」
真っ赤なバラの花束を差し出す彼。
『え……』
「返事は？」
『…はい。よろしくお願いします。』
自然と零れ落ちる涙を指で拭われる。
「あと、これ……結婚っつっても、まだまだカンタと突っ走りたいし、だいぶ待たせるかも知れないけど、それでも俺でいいか？」
綺麗な小さな箱の中には、
輝く指輪。
『うん…ともくんがいい。ともくんとがいい』
いひひと、とびっきりの笑顔で優しく左手を持ち上げる。
「まだ婚約だけど。約束な」
ゆっくりはめられる愛の輪。
しっかりとはまり、手をぎゅっと握られる。
『ともくん…嬉しい…』
ふ、と微笑み、口付けられる。
「特別な日だから、サプライズ、な。」
そう言って優しく甘く笑い掛ける、最愛の人。
私がヒロインのラブストーリーはまだまだ続きそう。
〜END〜
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りぼんむすび(プロフ) - 星空夢月さん» 可愛いらしい彼女に書けていたら嬉しいです(*^o^*) (2020年6月10日 23時) (
レス) id: 55c9620158 (このIDを非表示/違反報告)
星空夢月(プロフ) - りぼんむすびさん» なるほど！確かに言ってましたね！面白がって使ってるなんて可愛らしい彼女ですね(*^^*) (2020年6月10日 20時) (レス) id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
りぼんむすび(プロフ) - 星空夢月さん» いつも見ていただき、ありがとうございます！その部分は以前富永さんがラップの一節で言っていた「大好きな俺は変態だなぁ」っていうフレーズを、彼女がおもしろがって使っているという設定です。分かりにくくてすみません(>_<) (2020年6月9日 18時) (レス) id: 55c9620158 (このIDを非表示/違反報告)
星空夢月(プロフ) - いつも更新楽しみに読ませていただてます。誤字を、見つけたのですが、１８ページの、大好きな俺はってとこ、大好きな私はでは無いのでしょうか？ (2020年6月9日 18時) (レス) id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
りゅたん(プロフ) - わ〜！あっててよかったです！(*`･ω･´) (2019年6月1日 11時) (レス) id: 5fba2d6cb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぼんむすび | 作成日時：2018年9月3日 0時
