α ページ2
「手始めに…。」
「何だこれ…！」
辰哉の視界に広がる空間が歪んでいく。
空間を操る力の持ち主が紛れているようだ。
最早、立っているのもやっとである。
「クソッ…気持ち悪い…！」
「さあ、俺を倒してみなよ。その様子だと俺の足止めすらも出来なさそうだね。」
「ハァ？……自分の力じゃないのに…っ、胸高らかに自慢して…恥ずかしいとは思わないのかねぇ？」
ぐらつく世界に辰哉は耐えられない。
ひたすら、我慢するしか方法を見出せない。
作戦を考える程の余裕は無かった。
「威勢だけは良いけれど、体はそうでも無さそうだね。さあ、この馬鹿げた護衛ごっこを終わらせよう。」
亮平は剣を屈む辰哉に差し向ける。
そして、振りかぶった時、
「深澤！」
「…み…宮舘…殿…！！」
涼太が必死な形相で駆けつけた。
背後には騎士団長たる大介を連れて。
「おやおや、彼は呆気なく倒されちゃいましたか…。」
「特殊な力を持つ者をかき集めて一つのまとまりにするとは…。いつの間に結成していたんだろうね？それにしても、阿部ちゃんは用意周到だねぇ。面白い。」
「感心している場合ですか？」
笑い事では無いと涼太は大介を睨む。
未知数の相手がごろごろと揃っている。
「涼太、力を持つ者たちの腕試しを楽しもうじゃないか。」
「貴方も戦うのですか？」
「勿論 ♪ 数では圧倒的にこちらが不利だからね。いくら何でも涼太に全て任せっきりはねぇ？」
大介の瞳が桃色に輝く。
未来を視ながら、表情は暗くない。
むしろ、楽しそうである。
それを見た涼太はため息を漏らし、彼に何も言わず、いつでも戦える姿勢を取る。
否定も肯定も涼太には求められていない。
大介の起こす行動を見守るだけ。
もしくはそれを護衛としてフォローするだけ。
「光栄に思いなよ。騎士団長直々に相手してあげるんだからさ。これ以上はもう二度と無い奇跡が今、この場で起こり、そして、幕を閉じるんだからさ。」
大介はニヤッと笑うと空間を操る力の持ち主に向かって短剣を投げる。
それを力を使ってねじ伏せると同時に相手の集中を物体に向かせるので隙が生まれる。
その一瞬の隙を涼太が見逃さず、銃で肩を撃ち抜く。何も伝えていないのに見事な連携だった。
「さあ、どんどんおいで。俺と涼太で蹂躙してあげるからさ。」
「俺の方が負担が大きいんですが…？」
「まあまあ、それは護衛たる役割と思って働きたまえ。」
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赤雪(プロフ) - まるさん» すみません！気付かず、作っていました。お知らせいただき、ありがとうございます！ (8月8日 20時) (
レス) id: e2d8ee24ac (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ／フラ立ってますよ！💦 (8月8日 20時) (レス) id: 9d56acad26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2023年8月8日 19時
