強者 ページ1
「深澤さん、やるね。」
「だから、なめんなって事。足元掬われたくないのなら、尚更ね。」
辰哉は亮平を追い込んでいく。
能力を使わず、戦闘能力では互角に等しい。
涼太が異常なだけで二人は同レベルなのである。
「ふふっ、ありがたい忠告だ。でも、俺に屈するのは君だよ、深澤さん。」
「ハァ？」
亮平はそう言って指を鳴らす。
湧いて来るように集う兵士たち。
先程まで二人きりのこの空間もまるで最初から用意されていたみたいに埋まっていく。
「正直、数の暴力は飽きたよ、阿部殿。万策尽きたって所ですかな？」
「これだけで終わる程、俺は甘くないよ。」
亮平はにこやかに告げる。
その不気味な程の美しさが辰哉の表情を凍らせる。
「俺の選りすぐりの特殊能力持ちの騎士の集い、通称
「へぇ…。それを阿部殿が従わせてるって話？」
「簡単に言うとそうだね。俺の有用な駒たちのお披露目としては正直、勿体無いところだけど、出し惜しみ出来る程、余裕がある訳でも無いからカードは切らせてもらうよ。」
辰哉は構える。
周りに集まるのは全て特殊な力を持つ者たち。尚且つ亮平に選ばれたのだから、実力があり、有能な力を持ち合わせているに違いない。
どんな力を持っているのか、分からない為、動きようが無い。
「気持ちは分かるけど、そう怯えないでよ。特殊な力を持つ者たちは長年、畏怖され、ある意味、注目を集めてきた。この聖雪騎士団内でも勿論。力を隠して戦う者も多かった。しかし、それを個性とし、才能を育て束ね上げ、俺の手で采配を振るう。」
「君は渡辺殿と同じ思想の持ち主か？」
「似て非なる者さ。一緒にはされたくないね。そもそも、俺は聖雪騎士団自体を滅ぼそうとはしない。管理体制を整え、変えるだけ。内部の革命から外部へ発展させる。その為には前騎士団長派閥には滅んでもらう。改革の為には多少の犠牲は必要さ。」
「犠牲ねぇ…。例え、俺を殺せたとしても宮舘殿は殺せない。」
「そうかな？まあ、殺せなかったとしても、やり方はいくらでも考えられる。こちら側に取り込む、もしくは封印する。色々と思いつくけど、理想は勿論、邪魔者は排除する事だ。さあ、お喋りはここまでにしよう。これ以上、議論した所で俺と君たちの考えは交わらない。」
亮平はそう突き放すと再び、指を鳴らす。
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赤雪(プロフ) - まるさん» すみません！気付かず、作っていました。お知らせいただき、ありがとうございます！ (8月8日 20時) (
レス) id: e2d8ee24ac (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ／フラ立ってますよ！💦 (8月8日 20時) (レス) id: 9d56acad26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2023年8月8日 19時
