リ ア ル 幼 馴 染 み【佐野玲於】

してやったり ページ9

「ってか、チャランって(笑)」


玲「だって…チャラそう。」


ってまたその不機嫌な顔。


「玲於くんはソルトボーイだね。」


玲「うっせ。」


なんて前を歩いた。


その背中を見た時、


ふと小さい頃の記憶が蘇ってきた。


玲『Aちゃん。Aちゃん。』


…そう私の名前を呼んでいた


君の声。


玲「…おい、どした？」


後ろを振り返った玲於くん。


「へっ？…あっ、何もないよ！！」


不思議そうに私を見てからまた前を向いて歩き出した。


なんだか昔のこと、知りたくなった。


「ねぇ、玲於くんって昔は私のことAちゃんって呼んでたでしょ。」


横に並んで歩いた。


玲「え？…あぁ、うんまぁ。小さい頃だし。」


って何もなく素っ気ない。


「…今なんて呼んでるのかわかんないね(笑)」


玲「うん。」


え、うん！？


名前すら呼んでくれないのか。


玲「…A。」


「ん！？////」


いきなりそう呼ばれて


玲於くんの顔を見ると、


してやったり顔。


「…もう、無理。」


玲「なんで怒ってんの(笑)」


…何これ、


勝手にドキドキなんかして。

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