wake me up (ページ29)

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私はただひたすら耐えて隅で目立たないように生活した。友達も失ったしもちろん恋人も失った。

「うーん、動画ね…？だから何って感じなんだけれど…」

「へ？」

「いや、だからこんなの無理矢理されているだけじゃない…好奇の目にさらされるのは仕方ないとしてクビになる程の事じゃないわ。そもそも貴女がいてくれないと成り立たないもの」

「店長…」

「それと、"薬"なんてやってないんでしょ？」

「やってないです」

「うん、嘘はついてないようね。あんなに勤務態度真面目な子見た事ないもの。そんな子が"薬"だなんてするわけないじゃない」

「信じてくれるんですか…？」

「当たり前じゃない、今までの貴女を存分と褒めてあげるのね、って！？泣かないでよ、私が泣かしたみたいじゃない！」

「ありがとうございます」

「同じ女性として凄く腹が立つし殺してやりたいくらいよ？だけどここだと学校から近いししんどいどろうから新店舗に移って欲しいのよ」

店長はそう言ってくれ、新しい店舗へと配属になり無事高校も卒業して、細々と暮らしていた。

カランコロンと音が鳴る。

「ごめんなさい、今日はもう…」

「やっと見つけた…」

「？」

「もう一度会いたくて、貴女が忘れられなくてこっちに来たのに退団してるってどういう事よ…凄く探したんだから…」

「あ…あの時の？…….ごめんなさいもう辞めてしまって…あんな生意気言ったのに」

「あんなに堂々としてたのにどうしたのよ？あと、貴女のシスターに話をいただいたの。貴女を私が引き取るわ」

「待って、シスターはもう…」

そうシスターはもう亡くってしまっているのにどうして？それに引き取るの意味もわからない、私を引き取るってどういう事？

「私の妹になってほしいのよ」

「すみませんが、遠慮します」

「貴女の舞台を見て救われたの、もう一度私も舞台に立ちたいと思えたのよ…全て施設長から話は聞いたわ。私と家族になってくれないかしら？」

もう、人は信じないと決めたはずのにその時にみたBoAオンニの目に迫力に惹きつけられて私はBoAオンニの手を握っていた。

それからは怒涛の日々だった、英語、日本語は話せても韓国語は初歩の日常会話しか話せない…韓国語の勉強から始めた。

韓国では学歴社会らしく高卒だった私は大学を飛び級で卒業、もちろんダンスの練習も欠かさなかったし歌はBoAオンニの前でしか歌えなかったけれどSMEとの契約はうまくできたらしい。