13.-LTside ページ13
彼女の第一印象は"美人"だったと思う。
整った顔立ちできっとハーフなんだろうなって、それとマネヒョンから聞いていた通りワケありらしい。
正直言って面倒な事には巻き込まれたくないが年長者としてリーダーとして受け入れざるおえない、それはもちろんヒチョルがOKを出したからだ。
[イトゥク、本当にありがとう。正直断られるかと思っていたわ]
[ヒチョルがOKって言えば俺としては問題ないよ、それに彼女に対してそんなに悪い印象も無かったし]
[手を出したらわかってるわよね？もちろんメンバーに伝えておいてちょうだいね]
[ははっ…怖いなぁ…]
[くれぐれも私の大事な大事な妹をよろしく…本当にとてもとてもいい子だから]
[わかったよ、そっちも気をつけて]
[えぇ、チャンミンとユノにも伝えておいたわ。貴方も無理しちゃダメだからね]
SMの柱と言ってもいい程の圧倒的なBoA…
今まで妹分をデビューさせる事を頑なに嫌がり、拒み続けてきたBoAが連れてきた彼女にそんなに秘められた力があるのだろうか…
「BoAから連絡あったのか？」
「手を出したら殺されそうだね」
「あの野良猫オトすのは並大抵じゃねぇーと思うぞ。それにアイツからみてお前は"アジョシ"おじさんだからそもそも相手にされねぇーよ」
「それは、ヒチョルも一緒だろ」
「俺とお前は違う」
「ヒチョルヒョン！！あの2人なにしてるの！？全然来ないんだけど！」
「確か、キュヒョンゲーム買ってやったって言ってたけど…？」
「ゲーム？あぁ……キュヒョナの奴…通りで…この前俺があの段ボール運んだんだよ…」
「ほらな、段ボール運んだくらいでへばってちゃ、"アジョシ"だろ」
「うるさい！」
彼女がきた事によって俺たちも少しだけど何か変われればいい、そう思う。
スランプ気味だったヒチョルだってこうやって立ち直ってくれた訳だし。
まぁ、それ以前に俺たちに心を開いてくれればいいんだけど。
部屋から出てきたAはキュヒョンの後をピッタリとくっついておずおずと出てきた。どうやら2時間ほどでキュヒョンはAの信頼を勝ち得たらしい。
「あー、噂の子？」
「とりあえず、座ろうか」
ウロウロと迷っている彼女、キュヒョンもエスコートしてやればいいのにやっぱりアイツは気が利かない。
「ヒチョルとキュヒョンの間に座ればいいよ」
頷いて彼女は黙って2人の間に座った。
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作者名：リア | 作成日時：2019年6月1日 12時
