初めまして、ヒロイン。 ページ12
...気まずい〜、気まずいって〜...
友達になろうと言われガン逃げした私。
でも時間というのは残酷で、また新しい日を迎え学校へ来てしまった。
ぶっちゃけサボる事も出来た。
でもシャオロンさんに悪い噂とか流されたら勝ち目ないし...
あぁ〜！！！なんであの時逃げたんだろ〜！！！！
昨日の過ちを後悔しながらバレないようにちらっと横目でシャオロンさんを見る。
すると眉間に皺を寄せ不機嫌そうな顔をしていた。
怒ってますやん。気悪くなってますやん。
後悔、罪悪感、懺悔、不安、恐怖。
そんな気持ちがグルグルと心の中をまわり、授業の内容が入ってこない。
てかなんでいきなり友達になりたいって言ってきた？？
あ、そういえばこれ乙女ゲームか。
あ、じゃあ好感度チャンスってこと？
いやそう言われても無理だろ。
乙女ゲームの好感度チャンスなので友達になってください→あぁいいですよ。とはならんだろ
どうした私、心の中でこんなこと思ってんの相当痛いって。
ガチでどうしたらいい？席替え提案する？
でも絶対そんなことしたらバレるというかさせてくれるのかそもそも？？
高校生なんだから自分たちで解決しなさい。シャオロンさん呼んでくるから。って言われますよねそれ。
そんな真摯に向き合ってくれる先生の方が少ない今の時代そう言われて1発KOですよね？
てかそもそもどうやって帰＿
頭の中でひとり会議をしているといきなり隣の人に腕をつつかれ横を向く。
そしてそれと同時に私の意識が現実世界に戻ってくる。
なんかシャオロンさんが紙持ってる...！！！
明らかにノートの端をちぎったような不格好な紙が折りたたまれてある。
しかもそれをどっか向きながら渡すってこれ...
絶対悪口書かれてますやん。
てかこのデカさなら相当書いてるぞ悪口。
なんか文字書いてるのちょっと見えるし...
まぁこれで収めてくれるならそれでいい。
私は覚悟を決めてその切れ端を開く。
そこにあったのは想像を越しまくったナニカ。
絵なのか絵画なのか分からないものが描かれている。
1種の暗号なのか、はたまた凡人には理解しがたい微生物か何かなのか。
丸の中にゾと書かれた犬なのか人間なのか分からない生物とシと書かれた棒人間。
謎の長方形を持つ丸シ。次のコマでは丸シが目を瞑り汗をかいている様子があった。
一体何を伝えたいのだろうか。
なにかのSOSだろうか。
私は授業そっちのけでその絵画の解読に脳を使った。
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作者名：裏 | 作成日時：2022年11月24日 6時
