お魚係 ページ7
ガンガンガンガンガンッ!
(師範)「ほれー!朝じゃ。起きろー!」
ガンガンガンガンガンッ!
『は、はい!おはようございます!!』
(師範)「うむ。おはよう。それじゃあ、顔を洗って朝餉っ...と言いたいところだか修行じゃ!」
鬼畜すぎる。
鍋を叩いて起こし。
朝餉の、材料を採りに行くことから朝が始まるなんて。
(師範)「そうだ。A。この山は、空気が薄く、とても寒い。だからこれを着ろ。」
と言って渡されたのは動きやすそうな、男物の
黒子のような服。若草色の男物の羽織り。
そして同じく黒子のような顔を隠す被り物。
(師範)「男物ばかりですまないのぅ。なんせ、女の子の弟子とは、とったことがなくての。」
『いいえ、俺は女物が苦手なのでかえってとても有難いです!』
(師範)「ハッハッハ!そりゃよかった。そしてなその被りもんはな。狼牙一族と、橘一族の掟でな。信頼するものにしか、姿を見せぬというものが定められている。まぁ、わしゃみせちまってっけどな。」
そんなことがあったんだ。
(師範)「さ、わしに着いてこい。」
『は、はい!』
ザクザクザク。
小枝を踏み音が鳴る。
ところがどういうことか、師範の足音が鳴らない。
まるで、浮いているように軽やかだ。
力強く蹴っているから早く走れるのに。
何故だ。何故なんだ。
(師範)「Aよく着いてきた!さぁ、魚を捕るぞ。」
そう言うと師範は、裾をまくり川へ入った。
バシャン!
(師範)「Aー!魚捕ったぞー!ハッハッハ!こっちに籠を。」
『はいはい!』
(師範)「Aもやってみろ!」
唐突の無茶振り。
『はいっ!』
ジャバッ!
『ウガっ!冷てっ!』
バシャバシャバシャバシャ!
『えっ...?』
(師範)「うん...?」
『嘘だろ!』
(師範)「こりゃ凄い!」
上流から魚がバシャバシャと、まるで食ってくれとでも言うようにこちらへ向かってくるではないか。
(師範)「A!やってみろ!」
『はい!』
バシャバシャバシャバシャ!
俺は、何となく大きそうなものを目で捉え、
サッと岸へ放り投げた。
(師範)「ややっ!これは大きいぞ!でかしたA!」
『なんであんなに魚が。』
(師範)「(確か、改斬は、動物に好かれやすい体質だったはずじゃな。もしかしたら、その部分も受け継いでいるのかもしれん。)」
(師範)「よし、A!お前を魚係に認定する!」
『は、ははぁ!ありがたきお言葉!』
126人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒孤 - この作品面白いですね!!狼と夢主ちゃんは一緒に行動しないんですか?僕一緒行動すると思ってました。更新頑張ってください!! (2019年10月17日 21時) (レス) id: d64dd6f51c (このIDを非表示/違反報告)
banana(プロフ) - 皆様!読んで下さり、誠にありがとうございます!感想を見てニヤニヤしているキモい作者ですが、これからも頑張りますので、宜しく御願いします! (2019年10月16日 15時) (レス) id: d3e0ea658a (このIDを非表示/違反報告)
狂狐(プロフ) - 今日見つけたんすけど一瞬にしてこの作品に惚れました!文才なととても凄いと思います!更新頑張ってください!応援して (2019年10月14日 13時) (レス) id: 8ba41bb7e5 (このIDを非表示/違反報告)
麻里 - これ、好き。更新、頑張って下さい (2019年10月6日 18時) (レス) id: c144890f71 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬。 - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい。 (2019年10月4日 14時) (レス) id: 954f1fe671 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:banana | 作成日時:2019年9月8日 16時