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第1話【帆凪藤四郎】※ショタコン注意 ページ1

*****


打ち上がったのは銘に【吉光】と刻まれた脇差。
付喪神としての姿はぴょんぴょん跳ねた勝色の髪に様々な感情が渦巻いている藤色の瞳の美少年。そして刀派粟田口指定の軍服。

「僕は帆凪藤四郎。愛すべきは海と小さい子。末代を越えてどこまでもついていく所存です」

高らかに今代の主___審神者への忠義を述べた粟田口派の脇差は、目の前でorzポーズを取る主であろう人物と、真っ白な鉢巻を巻いた表情の読めないおそらく同じ付喪神、そして所謂ごめん寝状態の丸っこい狐の姿に顕現早々多大に困惑することとなった。

___何がどうなってんの?


「あ、あのぉ、主様?」

審神者は呻き声をあげるだけで何も言わない。狐は返事するような気力もないらしくぐってりだ。すると付喪神の方がこめかみを抑えながら前に出てきた。

「……すまん、初期刀の岳丸だ。……この本丸は今とある問題に悩まされていてだな」
「はあ……主様がこうなってしまったその問題とは如何様なもので。一応本霊なら津波もなんとかできますけれど……あっ、どうも刀派粟田口、脇差の帆凪藤四郎です。よろしくお願いします」
「それは悪いが津波ではない。……刀帳というものを知っているか」

刀帳。確かこの前帆凪の弟である毛利藤四郎が「ついに僕が実装されました!」となんか紙持って叫んでいたような覚えが帆凪にはあった。

「遡行軍と戦っている刀剣男士の図録ですよね? 僕の兄弟が十数振り既に実装済みです」
「ああ。そしてこれが政府の方の全刀剣が記載されている刀帳だ」

岳丸は懐から冊子のようなものを取り出す。それをパラパラ捲ると愛しの兄弟や知り合いの顔が数名載っている。
……が、しかし。

「すみません、僕の顔が無いのですが」
「俺の顔もそこに無い。これがこの本丸の問題だ」
「……もしかして他にいらっしゃる刀剣の皆さんも刀帳に載ってなかったりしませんか」
「俺の他に短刀が一振りいるが、彼も記載されてない」

つまり、三振り全て未実装。
流し目で審神者とこんのすけを見た帆凪は彼らのリアクションに色々納得した。

「なるほど。どーりで主様があのようなお姿に。ちなみにもう一振りのお方はどちらに」
「広間の方だ。あとで間取りも説明する」
「了解しました」


ちなみにこの後帆凪は広間で本体と向き合っていた伊賀の姿を見て「んぎゃああああ」と奇声を上げ、せっかく未実装刀剣ショックから復活した審神者をまた驚かせることなる。


*****

第2話【岳丸】→



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赤信号(プロフ) - 更新します。 (2019年4月21日 23時) (レス) id: 674c6f2783 (このIDを非表示/違反報告)
学園運営者(プロフ) - 終わりました。 (2019年3月30日 11時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
学園運営者(プロフ) - 連続で申しわけありませんが更新します。 (2019年3月30日 10時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時の政府(ニセモノ) x他8人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tekitouni  
作成日時:2019年1月23日 0時

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