君がいる世界へ【Felix・ピリ】Straykids (ページ27)

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Aside

ﾁｬﾝﾋﾞﾝ｢そしたら、ハルトとジフンがリノヒョンとヨンボガと戦ってたんだよ！｣

今現在、チャンビンさんが私達に今日の夢の話をしてくれてる。

最初は｢え、なんで夢の話なんてするの？｣と思ったがこれが結構面白い。

ざっくり言うと剣術の大会の話らしい。

先程、ヨンボクさんの爆弾発言や強引な勧誘？によってスキズのみんな＋ジフンさんハルトとご飯を食べている私。

前、ヨンボクさんを傷つけてしまったから、かなり悩んでいたのにあまり気にしないで欲しいのか笑顔で私に話しかけてくれた。

なぜか私が元々中が良かったように振舞ってくれるみんなを見て何となく思った。

私はやっぱり、何かを忘れてしまっているのではないか。

それがすごく大事な、忘れちゃいけないことで、

その記憶を思い出せるようにこうやって夢にその話を混じえて話してくれたりしてるんじゃないかって。

感はいいほうだから、少しだけそう思ってしまう。

でも武道や剣術の大会がどこで開かれてるのかも分からないし、ジフンくんやハルトも一緒にこの話を聞いている意味もわからない。

でも、何となくみんなが話してくれるエピソードに少し懐かしさを感じたりすることもあった。

そんなに必死に頑張ってくれていて、私が思っていることが、真実だとしたら、。

しっかりみんなにお話するべきなんじゃないか。

そう思った。

『あの、』

私が話を切り出すとみんなが優しい眼差しで次の言葉を待ってくれる。

あ、私。これ知ってる。

この、柔らかくて優しい顔。
何となく、そう感じた。

『きっと、私、何か忘れてることがあるんですよね、？

ハルトも、。』

私がそう言うとハルトは驚いた顔をした。

『はっきり、まだ思い出せないんです。

いつ私たちが最初に出会って、どんな関係性だったのか。

どうして私とハルトだけが何も覚えていないのか。』

そして私は去年の事件について話した。

私が屋上から落ちたけど無傷で助かった話。

たった一日の数時間の空白だけど、話しておいた方がいい気がした。