君がいる世界へ【Felix・ピリ】Straykids (ページ15)

今日:19 hit、昨日:15 hit、合計:22,338 hit

14. ページ15

ヨンボク side

ﾖﾝﾎﾞｸ「はぁ、、はぁ、、

帰っちゃったかな、、」

会場の周りを探してみたけど、やはり簡単には見つからない。

人混みが減ってきたのを感じ、もっと近くに行ってみることにした。

ファンが近くにいて見つかる危険もあったが、今はそれよりも優先することがある。

そこから数分、滲む汗を拭いながら探しているとある人の姿が視界に入る。

僕は思わず声を張って名前を呼んだ。

ﾖﾝﾎﾞｸ｢、A！｣

ふと向けた視線の先に、君を見つけた。

僕はさらに足を早めて、Aの元へと駆け寄る。

バクンバクン、バクンバクン。

まただ。ものすごい勢いで鼓動が早くなるのを感じる。

ﾖﾝﾎﾞｸ｢、大丈夫?!｣

さっきの人混みで転んでしまったのか、地面に座り込んでいる様子のA。

『、！！、なんで、』

僕の顔を見ては驚いているAの手を握り、体を支えながら起き上がらせる。

そしてそのまま僕はAを抱き寄せた。

ﾖﾝﾎﾞｸ｢A、やっと見つけた、、

ずっと君に会いたかったんだ。｣

どれほどこのときを待っただだろう。

今、僕の腕の中にAが居る。

その事実が僕を高揚させた。

『え、ピリくん、?!

どうして、?!』

Aは僕を見て驚いていた。

会いに来るとは思わなかったからだろうか。

ﾖﾝﾎﾞｸ｢どうしてって、

僕達、約束したから。

また君にこうして会いに来ることが出来て、本当に嬉しい。｣

Aは状況を上手く掴めてないのか、僕の顔を見ては目が泳いでいる。

戸惑ってるAの体を一旦離して、僕は尋ねた。

ﾖﾝﾎﾞｸ｢、、A？

どうしたの、？

、、もしかしてもう、会いたくなかった？｣

正直、僕が期待しすぎてただけなのかもしれない。

僕がずっとAに会いたかったように、

Aも僕に会いたがってくれていると思っていた。

でも、Aはもう僕に興味なんてなくて、別の想っている相手がいるのかもしれない。

考えられる可能性だったはずなのに、自分のことしか考えていなかった。