第四話 ページ6
そして入試当日。
少し緊張する。最終選別程では無いと分かっていても、鱗滝さんから貰った厄除の面を握りしめた。
何時ものように被り、靴を履く。
父「A、頑張れよ。」
『…行ってきます。』
あの日から一言も喋らなかった父との、久しぶりの会話だった。
やはり温かかった。あの人もあの人なりに後悔はしているだろう。
それでも、娘一人でも返してくれたヒーローに感謝してるんだ。
会場につくと筆記が始まる。正直まぁまぁだった。
そして実技。
説明中は種類の違う煩いのが三人。そのうちの一人は教師だったけど…。
演習会場は市街地のようだった。お金持ちには慣れているのでなんとも思わない。
特に準備をすることも無く、ボーっとしていた。流石に日輪刀は持ってこれなかったから武器から探さなければ…。
そんな事を考えていると
【はい、スタート！】
それが聞こえた瞬間、私は走り出した。
武器は何にしようかそんなこと迷っている暇もなく、仮想敵が来る。
私はその辺に落ちていた木を拾った。
闇の呼吸
壱の型
【暗黒星雲】
会場を走り抜けながら仮想敵を切っていく。
1ポイント、3ポイント、6ポイント。
数えるのもめんどくさくなるくらい切り、仮想敵が居なくなったかと思った時。
ドゴォォォオオオオオン！！
信じられない程巨大な仮想敵が出てきた。あれが０ポイント...。
なんか、裏がありそう。
そんなことを思って突っ立っていると、受験者たちが逃げ出す。とんだ腰抜け共だ。
ヒーローになりたいなんて言っておきながらあんなものに臆するのか。
私は構えた。
深く息を吸う。
全集中
闇の呼吸
拾の型
【障翳黒雨】
仮想敵を切り着地すると、そこは跡形もなくなっていた。
久しぶりに使った技。正直ちゃんとできるか心配だったけど、動きが体に染み付いていた。
残念ながら木の棒は砕け散ってしまったけど、入試試験はそこで終了だったようだ。
割と疲れた。
そう思いながら帰路につく。
結果はどうせ合格だろう。筆記も余裕だったし、実技もあんなもんかと言う感じだった。
なにより、周りの受験生が弱かった。
？「...ヴィランポイント９４、救助ポイント４８合計１４２ポイントの圧倒的一位か...。」
？「なんだか、戦闘慣れしているような戦い方だったな。」
？「正直、ナンバーワンに近い。」
？「でも、彼女は無個性だね。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 92人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らびりあ04-子げ茶(プロフ) - 優芽さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年5月16日 1時) (
レス) id: 876d1986bc (このIDを非表示/違反報告)
優芽(プロフ) - いえいえ。訂正ありがとうございます！これからも、更新楽しみにしてますので、頑張ってください！ (2020年5月15日 20時) (レス) id: aed56382a1 (このIDを非表示/違反報告)
らびりあ04-子げ茶(プロフ) - 優芽さん» 確認不足でした、申し訳無いです...。ご指摘ありがとうございます。 (2020年5月15日 0時) (レス) id: 876d1986bc (このIDを非表示/違反報告)
優芽(プロフ) - 設定の方では、名前変換はしっかりとされているのですが、本文では、されていませんでしたが、ご確認お願いします。 (2020年5月14日 17時) (レス) id: aed56382a1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らびりあ04-子げ茶 | 作成日時：2020年5月11日 16時
