DREAM STORY (ページ4)

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『いい……夢だったな……。』

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こんな夢を見たのは、久しぶりだろうか。
誰だか知らないが、想いが強いと夢に反映されると聞いたことがある。

私は手越くんとこんな風になりたいのか……？
なんて考えたら、やけにリアルだった甘い熱が
私を離そうとしない。

目を閉じれば、また戻れる様な気がしたけれど

♪♪♪♪～

2度目のアラームが鳴り
支度の時間を知らせる。

厳しい現実は
夢の余韻にすら浸らせてくれないのだ。

『はー。』

大きいため息が静かな部屋に鳴り響く。

【自分が描いた夢を自由に見れたらいいのに。】

なんて、できるはずのない事を夢見ては
冷たい現実に引き戻される。

………………。

それでも、今日見た幸せな時間を
少しでも現実にしたくて、
いつもは簡単に済ませている髪を、
今日は少しだけ巻いてみた。

巻いている間、不思議と気分は軽くなっていく。

これからまた憂鬱な時間が始まるというのに

ふと見た自分の顔はいつもより

少し明るい気がした。

『いってきます。』

と呟けば返事が返ってこないのは当たり前なのに

『いってらっしゃい！頑張ってね！』と

何故か

大好きな貴方の声が聞こえた気がした。

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